2019 Fiscal Year Research-status Report
圧縮センシング・スパースモデルを用いたBCIによるマルチコプターの飛行制御
Project/Area Number |
18K11413
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
伊藤 利明 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (60201927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔡 東生 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70202075)
浅井 信吉 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (80325969)
松島 正知 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (30755640)
奥山 祐市 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (90404897)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | BCI / 飛行制御 / マルチコプター / ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
第3回 脳波制御ドローン競技会 (於:同志社大学・京田辺キャンパス,日時:2019年8月20日)の実行委員会運営・開催を行った.大会運営の趣旨に沿う小型ドローンでの参加などあり大会は有意義なものとなった.大会での情報交換会では、今後の大会ルールに関するなど活発な意見交換が行なわれ,研究発表会では,今後の研究推進に関する貴重な研究成果報告があった.同志社大学研究グループは,「常微分方程式の数値解法とその周辺」2019(於:同志社大学(京都市,同志社大・今出川,日時:2019年9月22,23日)を主催・実施した.この研究集会で,脳神経のネットワークに関するシミュレーション手法に関する講演を若手研究者に向けて行った.筑波大学研究グループは,脳波計測装置OpenBCIとMatlabのBCIシステムBCIlabを使い、脳波制御の基本システムの作成を試みた。OpenBCIをパソコンに接続し、データをOpenBCI GUIでLabStreamngLayerを使いBCIlabにデータを流し込むシステムを作成した.BCILabにデータをうけとるには、ERP(Event Related Potential)データ化する必要がある.これは、人間が受けた刺激の時間タイミングが刻印されたデータに脳波データを加えたもので,脳波の特徴を分析するための基礎的な技術の獲得となる.会津大学研究グループは,ドローンの基本制御技術を低電力かつ高精度に実行するため,FPGAを用いた飛行制御の実装を行った.脳波を用いて遠隔から意志決定をするための基本システムとして,車両を用いたプロトタイプの作成カメラ画像から自己位置を推定する処理のFPGAによる高速化を行った.以上の各研究グループの成果を関係研究雑誌や発表会で報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究は各大学グループ毎に一歩一歩と進められている.飛行制御システムの開発は会津大学のグループにより,OPEN_BCIによる脳波分析環境開発は筑波大学グループで,脳波信号分析法は同志社大学グループでと行われてきている.またこれらの研究成果は関係研究誌や学会で報告した.しかし脳波計測機器の信頼性が幾分確保できず,OPEN_BCIの機器を用いるかEmotiv社の機器を用いるかで各大学グループ間での開発の方法にずれが生じている.脳波の計測装置でなく,脳波の個人的な特徴を学習記録する方法にも,以上の機器の選択問題から生じた学習記録システム開発のずれが生じている.以上からBCIによるドローン飛行制御に関するワークショップ(於:同志社大学東京オフィス)で行い,当研究事業において,本年度および次年度の事業計画の検討・確定(研究方針およびこれに伴う役割分担の明確化等),参加研究者間の研究・技術の情報交換を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年度にあたり,研究成果をまとめとして脳波による飛行制御システムの形にまとめる必要がある.同志社大グループは,脳波の圧縮センシング・スパースモデル法による脳波分析精度をあげる方法を完成させる.すでにリーマン幾何学に基づいたかなり分析精度の高いプログラムを得ているが,BCI利用者毎の学習記録を反映できる統合利用環境までになるよう研究を進める.筑波大学研究グループは,OpenBCIによる開発を進める.BCILlabにデータを流し込むシステムを作成したが,BCILabにデータをうけとるには,ERP(Event Related Potential)データ化する必要がある.これは人間が受けた刺激の時間タイミングが刻印されたデータに脳波データを加えたもので,OpenBCIのCytonボードでタイミングを打刻する.刺激をうけたタイミングと,脳波データをOpenBCIから,BCILabに流し込むがBCILabはERPデータとして認識せず原因不明であり今後の研究課題とする.会津大学研究グループは,ドローンの基本制御技術を低電力かつ高精度に実行するため,FPGAを用いた飛行制御のハード面からの装置開発を進める.今後は,実装したハードウェアとソフトウェア部分を接続して,全体の動作速度の測定を行っていく予定である.研究成果は関係学会や関係雑誌で公開していく. 新型ウイルスの関係で十分な対面での研究情報交換の場が準備できないこともあり,リモート環境での研究共同開発活動を推進していく予定である.また2020年度の第4回ドローンの飛行制御大会は,これまでのような特定の日・場所での大会会場に参加者を集めて行うのでなく,ビデオ録画による審査方法を取り入れて行う予定である.
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Causes of Carryover |
第3回の脳波によるドローン飛行制御大会での,大会運営・実施協力者への謝金が予定より幾分かからなかったこと.今年度は,各研究グループでの今後の研究を進める上での機材の選定に,全グループ間で足並みがそろわなかったことによる,共同研究機材の購入の見送りが各研究グループにあったためと思われる.全グループ間での情報交換を活発にし,最終年度の研究成果統合に効果的に利用する予定である.
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Remarks |
Webページ(2)の研究集会は伊藤利明が主宰で開催,この研究会において伊藤利明が脳波に関するシミュレーションの内容に関する講演を行った.
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Research Products
(8 results)