2020 Fiscal Year Research-status Report
ウェブサイト「(Rで)塩基配列解析」の情報更新・拡充
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18K11521
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
門田 幸二 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (60392221)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パッケージ / ウェブサーバ / RNA-seq / データ正規化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウェブサイト「(Rで)塩基配列解析」は、主に塩基配列データや遺伝子発現データ解析をフリーソフトウェアRで効率的に行うための包括的な情報サイトである。本研究は、ウェブサイト (Rで)塩基配列解析の安定的な提供を目指し、①情報更新および②情報拡充を行うことを目的としている。今年度の成果は、以下の4点に集約可能である。1点目:昨年度末に投稿したsingle-cell RNA-seq (scRNA-seq)用のデータ正規化法の優位性を都合よく主張した他グループの論文に対する批評論文のリバイスおよび受理まで行った。これは、ただ論文を出せばよいわけではないという研究者としての倫理観を後進に示した重要な成果といえる。2点目:日本乳酸菌学会誌のNGS関連連載の第15回分原稿PDFを公開した。RNA-seq解析分野で誤用が目立つTPMの意味合いを改めて述べるとともに、サンプル間比較の際に本来使うべきものではないことを注意喚起した。3点目:本ウェブページに基づくハンズオン講習会の準備を行う過程で、発現変動解析パッケージとして有名なedgeR利用時に、バージョンの違いで得られる発現変動遺伝子数が大きく異なることを植物のRNA-seqカウントデータで見出し、注意喚起した。4点目:パッケージのインストール法のアップデート、リンク切れの修正、消去されたパッケージの削除、および安定的な運用のためのウェブサーバ移行を行った。また、関数内で使用するオプションを適切なものに修正した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画段階では、single-cell RNA-seq (scRNA-seq)用の項目を増やす予定であったが、それよりも重要な研究倫理に関する事柄をまとめた論文の受理を優先させた。項目が増えるわけでもない仕事ではあるが、研究者としての倫理観という重要なメッセージを後進に示すことができたのではないかと思っている。
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Strategy for Future Research Activity |
リンク切れの修正、新規項目や最新プログラムおよび原著論文の追加といった地味な作業を最後まで行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナおよび雇用予定者の経費変更のため。動作確認用のPC購入費用に充てる予定である。
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Research Products
(4 results)