2022 Fiscal Year Annual Research Report
Novel Information Communication Techniques Utilizing New Media Arts Based on Visible or Hearable Data Hiding
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18K11609
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
小嶋 徹也 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (20293136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜木 祐史 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00343187)
松元 隆博 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (10304495)
田中 晶 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (20578132)
姜 玄浩 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (40509204)
青木 直史 北海道大学, 情報科学研究院, 助教 (80322832)
松崎 頼人 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 講師 (30794177)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 情報ハイディング / メディアアート / 情報通信方式 / デジタルサイネージ / フレーム間の差分 / 多重化 / 映像 / 楽曲 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き,映像や音楽の一要素を秘密のメッセージで構成して情報伝送を実現するため,音楽や映像の構成要素となり得る情報の新しい埋め込み方式の検討および特性検証を行なった。令和4年度は令和3年度に引き続き,動画データにおけるフレーム間の差分を利用してメッセージを埋め込む方式の検討を主に行なった。特に2枚のフレームで1ブロックを構成し情報を埋め込む方式,およびフレーム全体ではなく局所領域を利用して埋め込む方式を提案し,その性能を検証した。結果として,2フレームで1ブロックとする方式では,フレームレートおよびビット誤り率を向上させることができた。また,局所領域に埋め込む方式では,先行研究に比較して高い主観評価結果が得られた一方,動きが少ない動画に追いては誤り率が低く抑えられないという問題も明らかになった。ただし,H.264などの圧縮やビットレートが低い場合,動きが激しい動画に追いては高い性能を有することが示された。 また,音楽への情報埋め込みとして,コード進行やドラム音,ディストーション効果の併用による多重化について検討したほか,楽曲のサンプルを一定間隔で削除することで楽曲のピッチをわずかに変更させて情報を埋め込む方式についても検討した。いずれの方式でも主観評価による違和感は感じられず,誤り率を低く抑える条件についても明らかになった。 以上を総合して,映像の効果を活用するとともに音楽を併用することによって,ビット誤り率を低く保った上で,人間の視聴覚において違和感を生じないようなデジタルコンテンツを活用した情報伝達方式を確立し,その性能を示すことができた。提案した方式を実装した受信用アプリケーションの開発までは至らなかったものの,提案方式で情報埋め込みを行なったステゴ映像をデジタルサイネージなどで表示することによって,情報伝達をすることが十分に可能であると考える。
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Research Products
(5 results)