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2018 Fiscal Year Research-status Report

東アジアにおけるボーダーレス観光推進に向けたフレームワークの構築に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18K11847
Research InstitutionKyorin University

Principal Investigator

野口 洋平  杏林大学, 外国語学部, 准教授 (90387944)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金 振晩  帝京大学, 経済学部, 准教授 (60554160)
花井 友美  帝京大学, 経済学部, 准教授 (70634525)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsクレジットカード / 電子マネー / 電子決済 / 二次交通 / 出入国審査 / 個人情報保護 / 民間事業者
Outline of Annual Research Achievements

「ボーダーレス観光」をめぐる旅行障壁またはその除去に関連する制度や仕組み等、各国の先進事例の調査・分析において、平成30年度は関係機関または専門家を対象にしたヒアリング調査を実施し、現状に関する理解、問題意識、展望について整理した。ヒアリング調査は、本研究の対象である日本、韓国、台湾の三カ国でそれぞれ行い、平成31年度以降の調査・研究の推進に向けて予備的調査の位置付となる調査結果を得た。
現状については、三カ国で共通していたのは、(1)従来と比較すると旅行障壁等は大幅に除去されていて、現状では旅行障壁が旅行の阻害要因になっていない、(2)出入国審査を含む空港等での手続きの簡素化(短時間化)は、関係部署間の調整、個人情報保護、航空会社等の都合などの点から一定の限界がある、(3)クレジットカードや電子マネー、電子決済サービスなどの導入・利用の促進が必要である、という3点である。逆に認識が異なっていたのは、二次交通など外国人旅行者と一般の市民が混在して利用されるサービスについてで、国や地方自治体が積極的に利便性を向上させるべきという意見・見解と、すべてのサービスを向上させることには限界があり、実際のサービスを提供する民間事業者に任せるべきだ、個別のサービスについて国や地方自治体が直接介入するには限界があるという意見・見解があった。また、目的地側があらゆるサービスの利便性を向上させると、観光者の経験・体験という観点から、むしろ旅行の楽しさや醍醐味が失われるのではないか、出入国審査はむしろより厳しくされるべきではないか、個人情報保護はよりいっそう求められるのではないか、といった意見・見解もあった。
以上のような結果から、「ボーダーレス観光」について本研究における枠組み(操作的な定義)の再構築と課題の再整理が今後の課題となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

3カ年の初年度において、研究の枠組みの再検討と再設計、2年目以降の調査・研究計画の策定に必要な、予備的、基礎的な調査を実施した。現状については、事前に想定した条件と異なる点があるため、若干の軌道修正が必要なものの、特に全体の研究計画に影響を与えるものではないため、全体としては順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度の調査・研究を踏まえ、旅行者、行政、民間企業等ボーダーレス観光に関わるステークホルダーを対象とした、先進事例分析による諸条件の整理、現状認識や課題などの構造的関係の把握、産学官の専門家集団へのヒアリング調査を実施する。また、調査の基礎的情報の収集と研究成果の向上のため、文献研究、先進事例調査の資料収集を行う。また、旅行者に対しては、認識調査の定量分析、行動分析を行うための調査設計を行う。行政・民間関係者のヒアリング調査に向けては、定性分析、産学官の専門家集団を対象とするデルファイ分析(Delphi analysis)などを実施するために、「ボーダーレス観光」の仮説の設定とモデルの検討を行う。

Causes of Carryover

次年度使用額が発生した理由は、国内における調査が旅費が発生するような地方ではなかった点、海外における調査において研究協力者の協力によって旅費や謝金などが抑制できた点、計画している海外での調査のうち比較的旅費の安い近隣国での調査を先に実施した点などがあげられる。また、今後の使用計画では、計画している海外での調査のうち、比較的旅費の高い遠方の国々での調査を実施する際に次年度使用額を充当する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ボーダーレス観光の推進に向けた研究課題2019

    • Author(s)
      野口洋平・金振晩・花井友美
    • Organizer
      長期滞在型ロングステイ観光学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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