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2018 Fiscal Year Research-status Report

足裏への触覚提示により安全な移動を支援するスマートインソールの開発

Research Project

Project/Area Number 18K12147
Research InstitutionDAIICHI UNIVERSITY OF TECHNOLOGY

Principal Investigator

中茂 睦裕  第一工業大学, 工学部, 准教授 (30713408)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大惠 克俊  第一工業大学, 工学部, 准教授 (80388123)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords歩行ナビゲーション / インソール / 視覚障害者
Outline of Annual Research Achievements

平成30年度においては予備検討として、触覚提示デバイスの選定およびプロトタイプ実装までを実施予定とした。これらのうち、まず最初にデバイス選定の指標とするために足裏の感度について検討を行った。インソールによる足裏への触覚提示デバイスとして必要な条件としては、第一に薄型であることが考えられる。本研究では振動による提示に加え、物理的な段差による提示を検討している。まず、振動による情報を足裏のどの箇所へ提示すれば知覚しやすいのかを知る必要がある。そこで、足裏を5つの部位に分けてそれぞれに振動子による刺激を加える評価実験をおこない、感度の良い部位を選定した。その結果、足裏のつま先部分と土踏まず部分の感度が高く、かかとなどの圧力が高く掛かる部位では振動を感じにくいことが分かった。また、薄型のデバイスを使用するため生成可能な段差にも限度がある。そこで、どれだけの段差があれば足裏で感じ取ることができるかについての評価実験および、足裏の部位による感度の違いを検討した。その結果、靴下をはいた状態で厚さ0.5mm、一辺10mmの正方形の段差を感じ取ることができ、足をデバイス上でスライドさせることで感度が向上することが明らかとなった。また指や拇指丘、踵の感度が高いことも判明した。
さらに、足裏への触覚提示システムにはスマートフォンとの通信機能、通信で指示されたとおりにインソールを制御する機能が必要である。このうち、マイコンボードにより触覚提示デバイスをコントロールする電子回路のプロトタイピングを進めた。外部からトリガを加えた際および登録した振動パターンで振動子を駆動させ、足裏で知覚できることを確認した。
令和元年度は歩行を想定して足裏の圧力が変化する条件で評価を実施し、システム実装までを進める予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

デバイス選定(刺激素子)に関しては、それに必要な条件が全く未知数であり、その詳細な条件の見極めと設定が重要な課題になると考えられる。従って、本段階においてしっかりとした条件出しを行っておくことは必要不可欠であり、今後の進捗にも大きな影響を及ぼすと考えられる。また使用する素子は薄型でなくてはならず、現存する一般的な素子で代替可能かどうかも不明である。本研究では当初振動による提示を考えていたが、検討過程で振動の他に段差による提示の可能性に着目した。そこで、足裏が感知可能な段差についての調査および、提示素子の配置箇所を決定するための場所による感度の違いについて評価実験を行った。その結果から0.5mm厚で10mm四方の段差を検出可能であることが確認され、また感度の高い場所の同定にも成功した。
システム実装については、マイコンボードにより触覚提示デバイスをコントロールする電子回路の一連の動作を確認することができた。マイコンボードとスマートフォンとの通信については、当初予定していたBluetooth以外にWi-Fiによる方法を検討した。マイコンボード側をWebサーバとして構成してスマートフォンとWi-Fiで接続することでシステム導入時のユーザによるセットアップ手順が簡便になることが分かった。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度はこれまでに得られた結果に加え、足裏が感知しうる圧力および場所による感度の違いについての評価用実験装置を製作する。評価実験および最適なデバイス配置・デバイス駆動パターンの検討を行い、これらの結果を基に触覚提示に使用するデバイスを決定する。
また、このデバイスを用いて歩行ナビゲーションのプロトタイプシステムを実装し、その完成評価およびフィールド実験を開始する予定である。

Causes of Carryover

歩行ナビゲーションのプロトタイピングについては手持ちの素材からも使用したため、経費の削減につながった。次年度使用額については、振動子による刺激以外に追加で検討している物理的な段差を提示するためのアクチュエータを構成するために使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 足裏の触覚を利用したスマートインソールによる移動支援の検討2019

    • Author(s)
      山畑篤海, 中茂睦裕
    • Organizer
      日本リハビリテーション工学協会第34回リハ工学カンファレンス
  • [Presentation] 触覚により足裏へ情報提示するスマートインソールに関する研究2019

    • Author(s)
      新堂翔, 大惠克俊
    • Organizer
      日本機械学会九州学生会第50回学生員卒業研究発表講演会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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