2021 Fiscal Year Annual Research Report
A structural study on Japan's diplomatic policy toward Choson in the Edo period
Project/Area Number |
18K12503
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
古川 祐貴 弘前大学, 人文社会科学部, 助教 (00784860)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己認識 / 由緒 / 藩屏 / 朝鮮押えの役 / 請願 / 対幕府交渉 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の課題は、江戸幕府による根拠(権限)の認定・保障はいったいどのようなもので、対馬宗家は自己意識・由緒(「藩屏」「朝鮮押えの役」など)の創出によって、朝鮮通交(外交・貿易)のいかなる「改変」を目指したのか、であった。 この点に関しては、長崎県対馬歴史研究センターに所蔵される「宗家文庫史料」のうち、一紙物と呼ばれる資料群を調査することで、「朝鮮押えの役」の起源とも考えられる「朝鮮之押」の語の初見について明らかにすることができた。その成果は「正徳度信使費用拝借の舞台裏――「武備之儀」「官位之儀」の請願と「朝鮮之押」――」として『長崎県対馬歴史研究センター所報』第2号で公表する予定である。 また上記の課題とは別に、「大韓民国国史編纂委員会所蔵「對馬島宗家文書」の形成」(『日本史研究』711、2021年)、および共著として、Masataka Aizawa, Chitoshi Mizota, Takahiro Hosono, Ryuichi Shinjo, Yuki Furukawa, Yoshihiro Nobori, Lead isotopic characteristics of gun bullets prevailed during the 19th century in Japan Constraints on the provenance of lead source from the United Kingdom and Japan, Journal of Archaeological Science: Reports (41),2021、「宗義成・宗義質口宣案の伝来」(『長崎県対馬歴史研究センター所報』第2号、2022年)を発表した。 最終年度もコロナの影響で調査が実施できなかったが、これまでの蓄積によりいくつかの成果を残することができた。なお本研究課題のおおよそは、一昨年度提出した博士論文としてまとめたことを付言しておきたい。
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Research Products
(5 results)