2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K12506
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
手塚 雄太 國學院大學, 文学部, 准教授 (60802767)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本史 / 日本近現代史 / 日本政治史 / 選挙研究 / 地方政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度も①後援会等の政治団体の設立目的・推薦者名・創立年月日等が記された戦前期の内務省警保局が作成した警察関係の一次史料(国立国会図書館憲政資料室所蔵「山岡萬之助関係文書」所収文書及び「松本学関係文書」)のデータベース化、②守屋栄夫文書の調査・研究、③都道府県文書館における警察関係史料・後援会関係史料の調査、④①に基づく史料所蔵調査を行った。 ①については、研究協力者の協力によりデータベースが完成した。データベースを作成して判明したことについては、日本選挙学会2020年度研究会にて発表予定である。ただし、データベース作成により本史料からうかがえるのはあくまで後援会の大まかな趨勢ということもわかってきた。質的調査も並行する必要性は申請書執筆段階でも認識していたが、そのことをあらためて認識できた。なお、本研究およびこれまでの研究を踏まえて「昭和戦前・戦時期における二大政党の政党組織と支持基盤」『歴史の理論と教育』153、2019(依頼あり)を発表した。 ②については、守屋が運営した団体の機関誌の一部について目録を作成したほか、森や関係文書が保存されていた宮城県の吉野作造記念館にて守屋書簡および守屋と交友のあった植民地官僚の書簡を収集した。③については、山口県文書館を調査した。④については、①ににより後援会が多数設置されていることがわかった自治体史の通史編・資料編をチェックすることで関連資料の所在を明らかにしようと試みたが、当初想定よりも該当する資料が少ないことがわかった。ある時期までの自治体史において政治や選挙に関する記述が乏しいことは指摘されているが、このことを再確認した。このほか、選挙および地方政党政治に関する学術書の書評を2つ執筆した(いずれも2020年度に発表予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は新型コロナウイルス感染症の拡大の影響もあり、2月以降に予定していた多くの調査をキャンセルせざるを得なかった。そのために③・④の作業が進まなかったため、一部にやや遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者による作業も図書館等の閉館により滞っている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が一定程度収束したのちには、予定した出張を行うなどして調査進度を上げたい。また、遠距離の出張を伴わない②の守屋栄夫文書を用いた研究を進めることで、全体としての遅れを取り返したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、予定していた出張をキャンセルせざるを得なかったため。
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Research Products
(1 results)