• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

中国都市部における産育文化の変容と受容 ー家政サービス員を中心にー

Research Project

Project/Area Number 18K12599
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

翁 文静  九州大学, アドミッションセンター, 准教授 (80780072)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords家政サービス員 / 出産・育児文化 / 文化の変容 / 文化の受容 / 中国都市部 / 産後養生
Outline of Annual Research Achievements

本研究のタイトルは「中国都市部における産育文化の変容と受容ー家政サービス員を中心にー」である。研究の目的は、家政サービス員の出産、育児実践を描くことによって、中国都市部における出産と育児文化の変容とその受容の一端を解明することである。「家政サービス員」とは「顧客の要望に従い、各家庭において家事全般を担当し、児童、老人、病人の世話をし、家庭の様々な仕事に携わる人員」であるが、本研究では、産後養生を担う「月嫂(yuesao)」、育児を担う「育児嫂(yuersao)を取り上げる。
本研究の独自性・創造性の一つはマクロ、メゾ、ミクロという三つのレベルの設定にある。マクロレベルでは、産育政策、産育の市場化などの現状を把握し、産育文化の変容の背景を明らかにする。メゾレベルでは、家政サービス員である「月嫂」と「育児嫂」の養成過程に着目し、「月嫂」と「育児嫂」が国家・病院などが推奨する「新しい」産育の知識や技術に対する受容もしくは、抵抗の様子を描く 。最後のミクロレベルでは、病院などの職場における「月嫂」と「育児嫂」の「新しい」産育実践に焦点を当て、雇用主らとのやりとりの中で、雇用主らはどのようにこのような「新しい」産育実践を受容・抵抗するのかを描く。
本研究の調査方法は、文献収集と計8回の現地調査(Rトレーニングセンターでの受講5回、家政サービス員の雇用先への訪問3回)である。しかし、コロナの影響で、中国への渡航ができず、現地調査もできない状態が続いている。そのため、今年度の研究成果は主に、中国語の先行文献のレビューとその報告であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

コロナの影響で、調査予定地である上海市への渡航ができないため、家政サービス員の養成施設や職場(各家庭、病院)での参与観察もできない。また、ここ数ヶ月、上海市は新型コロナ感染拡大によって、ロックダウンを実施している。ロックダウンのまえに、すでに、多くの家政サービス員が上海から出身地(地方)へ帰省していた。そのため、調査可能な協力者も減ってきている。

Strategy for Future Research Activity

1、現地調査
コロナが落ち着いたら、現地調査を再開し、参与観察やインタビュー調査を行いたい。
また、現地調査ができない場合、家政サービス員、派遣会社、雇用主にオンラインインタビューを行う。
2、先行文献のレビュー
近年中国国内でも、家政サービス員の実践や、出産・育児の変容に着目する研究などが蓄積されつつある。中国語の文献に加え、日本語、英語による先行文献のレビューを通して、本研究「中国都市部における産育文化の変容と受容ー家政サービス員を中心にー」を多角的に捉えることに努めたい。

Causes of Carryover

コロナの影響で、中国(上海)への渡航も現地調査もできず、調査方法を文献レビューへ切り替えた。そのため、予定していた渡航費及び謝金などの支出がなく、次年度の使用額が生じた。今後、現地調査を再開するか、オンラインインタビュー調査を実施し、当初予定していた研究を進める予定である。また、最終年度に、成果物を執筆することも考えられるため、今年度の額を次年度に充てたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 中国都市部における家事・ケア労働者に関する文献レビュー―資格化・職業化を中心に―2021

    • Author(s)
      翁文静
    • Organizer
      比較家族史学会第69回秋季研究大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi