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2020 Fiscal Year Research-status Report

食品由来リスクに関する知識・認知・行動とその規定要因の研究

Research Project

Project/Area Number 18K14532
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

鬼頭 弥生  京都大学, 農学研究科, 講師 (50611802)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords消費者行動 / リスク認知 / 食品由来リスク / 情報探索
Outline of Annual Research Achievements

<小課題1:食中毒リスクに関する知識・認知・行動と規定因の研究>
本年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により消費行動が大きく変化した(とくに本研究課題が着目した生食行動の場となる飲食店の利用が大きく変化した)こと、消費者が日常的に懸念する健康リスクの内容が大きくシフトしたことから、課題の再整理および調査・分析の設計の再設定を行った。具体的には、まず、コロナ禍での食品消費行動について情報収集と関連研究の整理を行い、国際的に議論されている論点と日本における特徴について吟味し、現在の消費行動とコロナウイルス感染拡大による影響をとらえるための枠組みを検討した。さらに、コロナ禍および平時の食品選択行動および食品リスク認知に関する先行研究の再整理により、コロナ禍/平時の両方に適用可能なモデルとして、消費者の食行動・食品購買行動とそこで考慮されるリスク(食中毒リスクを含む健康リスク、経済的リスク、環境リスク、社会的リスクなど)をとらえるための仮説的なモデルを検討した。
<小課題2:食中毒リスクに関する消費者の情報探索の実態の研究>
コロナ禍で消費者が日常的に懸念する健康リスクの内容が大きくシフトしたことを踏まえ、今年度は、課題1同様に、本研究で取り上げるリスクおよびその範囲を再検討し、その情報探索の実態、すなわち内的情報探索とその情報源を探るための仮説的なモデルとその調査方法を検討した。食中毒リスクに関して、コロナ禍では食肉生食に伴うリスクが大きく減少し、デリバリー利用等に伴うリスクが上昇していると推測されるため、複数のタイプの食中毒リスクとその情報探索をとらえるための枠組みを検討した。さらに、食行動において考慮されるその他の健康リスクや環境リスク・社会的リスクの情報探索の実態把握にも適用可能な枠組みの検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

小課題1においては、研究実績の概要にも記載したとおり、新型コロナウイルスの感染拡大により消費行動が大きく変化したこと、消費者が日常的に懸念する健康リスクの内容が大きくシフトしたこと、さらに影響は長期化することが予想されることから、課題および調査・分析の設計を見直す必要が生じた。先行研究の整理を改めて行い、コロナ禍/平時の両方に適用可能な、食行動・食品選択行動におけるリスク認知のモデルを検討する必要があった。
小課題2について、本年度初めの時点では、消費者の食中毒に関する内的情報探索の内容とその情報源について定性的に明らかにする調査を実施する計画を立てていた。ただし、小課題1と連関した分析を行うために、想定するリスクの範囲を拡張して、その情報探索の実態、すなわち内的情報探索とその情報源を探るための仮説的なモデルとその調査方法を検討しなおす必要性が生じた。

Strategy for Future Research Activity

小課題1について、次年度は、コロナ禍/平時の両方に適用可能なモデルとして、消費者の食行動・食品購買行動とそこで考慮されるリスク(食中毒リスクを含む健康リスク、経済的リスク、環境リスク、社会的リスクなど)をとらえるための仮説モデルをもとに、定量的な調査を実施する。具体的には、焦点を合わせるべき要因に関する自由記述式調査(Web調査)を行い、テキストマイニングによる分析を行うとともに、仮説モデルの修正を行う。年度後半においては、修正モデルをもとに定量的な調査(Web調査)を実施し、データの分析を行う。解析結果については、学会報告ならびに論文投稿を行いたいと考えている。
小課題2については、次年度に、食行動において消費者が考慮するリスク(食中毒リスク含む)に関する内的情報探索とその情報源について定性的に明らかにする調査(定性的なWeb調査(ハードラダリングまたはワードアソシエーション))を実施する。

Causes of Carryover

2019年度に実施予定であったWeb調査(小課題1)および定性調査(小課題2)を2020年度に延期して調査費を繰り越しており、2020年度予算とあわせてWeb調査の費用に充てる予定であった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、2020年度途中で課題設定および調査・分析の枠組みを変更することとしたため、2020年度は情報収集・先行研究再整理と仮説構築、調査設計の見直しに時間を費やすこととなった。その結果、期間の延長をすることとし、2021年度に予算が繰越されることとなった。繰越分については、Web調査の費用および成果公表のための費用(学会参加費など)に充てる予定である。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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