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2018 Fiscal Year Research-status Report

Structural analysis of endothelin receptors in complex with G-proteins

Research Project

Project/Area Number 18K14634
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

志甫谷 渉  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特別研究員 (30809421)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsエンドセリン受容体 / 構造生物学 / G蛋白質 / 単粒子解析
Outline of Annual Research Achievements

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は7回膜貫通型の受容体であり, アゴニストの受容に伴い複数のGタンパク質やアレスチンを活性化することによって複雑な細胞応答を引き起こす。GPCRの種類によって活性化するGタンパク質やアレスチンの程度の差は大きく異なるが, そのシグナル選択性の分子メカニズムは明らかになっていない。本研究では, GPCRの一種であるヒト由来エンドセリン受容体B型と, GiやGq, そしてアレスチンとの複合体構造をクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析によって決定すること目的としている。本年度は、複合体の各成分の試料調整系を確立した。まずG蛋白質との複合体調整に必要なエンドセリン受容体B型の全長の発現・精製系を確立した。受容体全長のN末端にFlagタグを挿入し、エンドセリン-1存在下でFlag-M1ゲルを用いたaffinity精製により精製した。次に、Gi蛋白質の調整系を確立した。さらに、GiおよびおよびGbeta Ggammaを昆虫細胞に共発現させて、His tagを用いたaffinityクロマトグラフィー、それに続く陰イオン交換クロマトグラフィーによってGiGbetaGgamma3量体を高純度で精製することに成功した。さらに、GiのN末端を認識し複合体を安定化させる、ScFVの昆虫細胞での分泌発現に成功した。培養上清から、His tagを用いたaffinity精製を行い、ScFVを高純度で精製することに成功した。こうした受容体、G蛋白質、ScFVを混ぜ合わせてゲルろ過クロマトグラフィーにより複合体画分の調整を行った。受容体の一部は複合体を形成していたものの、G蛋白質と結合していない受容体画分が多く、現時点ではクライオ電顕観察にまでは至っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、複合体形成に必要な各コンポーネントの精製に成功したため、おおむね順調に進展していると判断する。特に、GiGbetaGgamma三量体については最初は夾雑が多いなどの問題でうまく行ってなかったが、his tagでのaffinity精製の工夫や陰イオン交換クロマトグラフィーなどの検討によって、先行研究通りに精製を再現することに成功した。ScFVも同様に成功した。さらに、受容体と混合することによって、一部は複合体を形成できることを確認した。

Strategy for Future Research Activity

現時点は、G蛋白質と複合体を形成している受容体画分が多く、クライオ電子顕微鏡による解析には適していない。そこで、①G蛋白質の改変 ②受容体の改変の二つの解決策を試す。G蛋白質の改変については、Giと同じファミリーに属するGoを改変し安定化させたminiGoが存在しており、miniGoGbetaGgammaと受容体の複合体形成能を評価する。受容体に関しては、L3.43Qという変異がエンドセリン受容体B型の恒常活性を上げることが分かっており、L3.43Qの変異体の精製試料を用意し、G蛋白質との複合体形成能を評価する。安定なエンドセリン受容体-G蛋白質複合体が形成できた場合、低温電子顕微鏡を用いた単粒子解析を行う。具体的には、複合体溶液を約1 mg/mlになるまで濃縮してグリッド上に添加し、複合体溶液を加えてろ紙で吸って凍らせる。このグリッドを東京大学のTitan Kriosによって観察し、粒子の画像を得て統合することで原子分解能の構造解析を狙う。約5000枚の画像を撮影し、約100万粒子のデータをとることを目標とし、そのデータをMotionCor2やRelionを用いて処理する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Crystal structures of human ETB receptor provide mechanistic insight into receptor activation and partial activation2018

    • Author(s)
      Wataru Shihoya, Tamaki Izume, Asuka Inoue, Keitaro Yamashita, Francois Marie Ngako Kadji, Kunio Hirata, Junken Aoki, Tomohiro Nishizawa, Osamu Nureki
    • Journal Title

      Nature Communications

      Volume: 9 Pages: 4711

    • DOI

      10.1038/s41467-018-07094-0.

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2019-12-27  

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