2018 Fiscal Year Research-status Report
Notchシグナルによる小腸上皮間リンパ球の成熟・TCRレパトア調節機構の解明
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18K15191
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石舟 智恵子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (80632645)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腸管上皮間リンパ球 / Notchシグナル / 成熟 |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症性腸炎の抑制機能を有する、CD8αα陽性の小腸上皮間リンパ球(CD8ααIEL)の分化・成熟に必要な分子機構は十分に明らかではない。CD8ααIELにはTCRαβ型とTCRγδ型が存在するが、申請者の研究から、CD4陽性細胞特異的なNotchシグナル欠損マウス (Rbpj-4 KO)で、TCRαβ型CD8ααIEL数が減少することと、その成熟が障害されることを見出した。しかし、CD8ααIELの成熟・TCRレパトアの多様性を調節するNotch介在性のメカニズムは不明である。本研究の目的は、CD8ααIELの成熟とTCRレパトア制御におけるNotchシグナルの役割を明らかにすることを通して、CD8ααIELの分化・多様性獲得と、機能的成熟の調節機構を解明することである。まず、CD8ααIELの分化の後期でRbpjを欠損するE8I-Cre依存的なRbpjKO マウス(Rbpj-8 KO)を解析したところ、CD8ααIEL数の減少は認められなかったが、成熟は障害されていたことより、Rbpj-8 KOがRbpj-4 KOよりも成熟の解析に適したモデルであると考えられた。Rbpj-8 KO ではTCRαβ型のみならず、TCRγδ型のCD8ααIELも、Thy1陽性の成熟CD8ααIELの減少が認められた。さらに、TCRγδ型CD8ααIELのThy1陽性とThy1陰性細胞のマイクロアレイ解析を行い、コントロールマウスと比較してRbpj-8 KOで発現が低下する遺伝子がいくつか得られた。TCRレパトア解析に関しては、腸管で優位なγδTCRレパトアであるVγ1, 7, Vδ4の分布を調べたが小腸・大腸のγδTCR型CD8aaIELでの分布に変化は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
E8I-Creを使用した腸管上皮細胞の解析により、CD8ααIELの成熟に限定した表現系のマウスが得られた。また、TCRαβとTCRγδの両方のCD8ααIELでThy1陰性の成熟IELが減少するという共通した表現系が認められた。TCRγδ型のCD8ααIELでマイクロアレイ解析を行った結果、Notchの制御を受ける遺伝子の候補やThy1陰性と陽性で異なる遺伝子発現パターンが得られ、両IELの機能的な特徴の理解が進む可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイ解析で明らかになったコントロールマウスと比較してRbpj-8KOマウスで低下した遺伝子の発現低下をリアルタイムPCRで確認する。また得られた遺伝子をさらに解析するほか、レパトア解析を行う予定にしている。さらに、TNBSやDSS誘導性大腸炎モデルをRbpj-8 KOに適応して、IELの成熟障害による影響をマウスの個体で検討する。
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Research Products
(1 results)