2018 Fiscal Year Research-status Report
空間的分割グリッド法を用いた放射線治療による悪性神経膠腫に対する新規治療戦略
Project/Area Number |
18K15279
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石原 武明 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10546477)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 脳腫瘍 / 新規放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
空間的分割グリッド法を用いた放射線治療(Spatially fractionated GRID radiation therapy[以下,SFGRT])は、難治性癌腫に対して従来では、到底処方できなかった超大線量を処方できる可能性が示された手法の一つである。当研究では、悪性脳神経膠腫を発癌させたマウスに照射実験を行うことで、臨床応用に向けた基礎的検討を行う。 本研究で対象とした悪性脳神経膠腫は、完全切除困難かつ解剖学的に高線量の放射線照射が困難であり、血液脳関門の存在により薬剤の到達も困難な極めて難治の癌腫であり、本研究により、SFGRTが脳腫瘍においても低侵襲かつ有効な治療であることが証明されれば、悪性脳神経膠腫の画期的な治療となりうる。 昨年度は、S-pring8での照射研究に関てはmachine timeが獲得できず、照射実験は行えなかった。また、ヌードマウスに人の腫瘍を埋め込んだ状態では、外に持ち出すことはできず、今年度脳外科よりマウスの腫瘍を移植した実験マウスを手に入れる予定である。 そのため、昨年どはマウスに適切なgridの作成に関して、サイズ、厚さ、穴の個数、素材の検討を行い、設計図を作成した。 今年度は実際にgridを作成し、マウスに照射を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の研究の実施状況は正直遅れていると言わざるを得ない。理由としては1)人間サイズのグリッドをマウスに変換する際、思いのほかholeが極端に小さくなり、安定した照射が難しい。またbeamが安定に通過可能なholeとグリッドの厚さのバランスを決定するのも難しい課題である。2)昨年度はS-pring8での照射研究に関てはmachine timeが獲得できず、照射実験は行えなかった。 そのため昨年度は適切な設計と情報を仕入れるための研鑽に時間を費やした。そのため少し計画との時間的相違を生じたため、次年度使用額が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の修正計画はまずは実際に試作のグリッドを実際に作成する予定である。 それを使いまずこのグリッドを通して安定なbeamがターゲットに照射されているかを確認する予定である。 次に安定したbeamが確認できればそのグリッドを用いてマウスに対する照射実験を行う。 Spring-8で行えない場合には、大学の研究室にある、研究用の装置を用いて、照射を行う予定である。 また、ヌードマウスに人の腫瘍を埋め込んだ状態では、外に持ち出すことはできず、今年度脳外科よりマウスの腫瘍を移植した実験マウスを手に入れる予定である。
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Causes of Carryover |
Spring-8の使用権利が得られず使用料を使用しなかったこと、グリッドの検討に時間がかかり作成までにいたっていないこと、マウス株の腫瘍を移植したマウスが手に入らなかった、以上により計画との時間的相違を生じたため、次年度使用額が生じた。 今年度の修正計画はまずは実際に試作のグリッドを実際に作成する予定である。それを使い、まずこのグリッドを通して安定なbeamがターゲットに照射されているかを確認する予定である。次に安定したbeamが確認できればそのグリッドを用いてマウスに対する照射実験を行う。Spring-8で行えない場合には、大学の研究室にある研究用の装置を用いて、照射を行う予定である。また、ヌードマウスに人の腫瘍を埋め込んだ状態では、外に持ち出すことはできず、今年度脳外科よりマウスの腫瘍を移植した実験マウスを手に入れる予定である。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] 稀な松果体乳頭状腫瘍に対して放射線治療を施行した症例2019
Author(s)
Miho Tachibana, Takeaki Ishihara*, Kaori Sasaki*, Satoshi Seno*, Hikaru Kubota*, Yuko Inoue*, Hiroki Kawaguchi*, Ryo Nishikawa*, Daisuke Miyawaki*, Kenji Yoshida*, Ryohei Sasaki*, Kazuhiro Tanaka, Takashi Sasayama
Organizer
第321回公益社団日本医学放射線学会関西地方会(第391回レントゲンアーベント)
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[Presentation] 木村氏病3例に対する放射線治療の経験2018
Author(s)
Satoshi Seno*, Daisuke Miyawaki*, Kenji Yoshida*, Takeaki Ishihara*, Ryo Nishikawa*, Yuko Inoue*, Hikaru Kubota*, Kaori Sasaki*, Ryohei Sasaki*
Organizer
第319回公益社団日本医学放射線学会関西地方会(第391回レントゲンアーベント)
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[Presentation] Application of dual-energy CT to suppression of metal artifacts caused by spinal implant in radiotherapy2018
Author(s)
Tianyuan Wang*, Takeaki Ishihara*, Atsushi Kono, Naoki Yoshida, Noriyuki Negi, Kenichiro Kakutani, Hiroaki Akasaka*, Ryuichi Yada*, Naritoshi Mukumoto*, Daisuke Miyawaki*, Kenji Yoshida*, Ryohei Sasaki*
Organizer
World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering 2018
Int'l Joint Research
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[Presentation] 巨大腫瘤を呈した進行外陰癌3例に対する放射線治療の経験2018
Author(s)
Yuko Inoue*, Kenji Yoshida*, Daisuek Miyawaki*, Takeaki Ishihara*, Ryo Nishikawa*, Hiroki Kawaguchi*, Hikaru Kubota*, Satoshi Seno*, Kaori Sasaki*, Yasuhiko Ebina, Ryohei Sasaki*
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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[Presentation] 当院における悪性脳神経膠腫に対するIMRTの治療成績2018
Author(s)
Takeaki Ishihara*, Satoshi Seno*, Hiroaki Akasaka*, Naritoshi Mukumoto*, Yuko Inoue*, Ryo Nishikawa*, Daisuke Miyawaki*, Kenji Yoshida*, Ryohei Sasaki*, Takashi Sasayama, Kazuhiro Tanaka
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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[Presentation] 前立腺癌に対するCTベース画像誘導IMRTにおける金マーカーの有無による治療成績の比較2018
Author(s)
Hiroshi Mayahara, Hideki Nishimura, Aya Harada, Naoki Hashimoto, Hiroki Kawaguchi, Keiji Kitatani, Kazuma Iwashita, Kazuyuki Uehara, Masao Nakayama, Satoshi Seno, Takeaki Ishihara, Sasaki Ryohei
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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[Presentation] 食道癌に対する根治的治療としてIMRTを含む放射線治療を用いた症例に関する検討2018
Author(s)
Keiji Kitatani, Hiroshi Mayahara, Hideki Nishimura*, Aya Harada, Naoki Hashimoto, Kazuma Iwashita, Takeaki Ishihara*, Hiroki Kawaguchi*, Satoshi Seno*, Kazuyuki Uehara, Masahiko Fujii, Ryohei Sasaki*
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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[Presentation] 消化管近接型肝細胞癌に対する定位放射線治療の治療成績2018
Author(s)
Naoki Hashimoto, Hiroshi Mayahara, Hideki Nishimura*, Aya Harada, Hiroki Kawaguchi*, Keiji Kitatani, Kazuma Iwashita, Kazuyuki Uehara, Satoshi Seno*, Takeaki Ishihara*, Ryohei Sasaki*
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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[Presentation] 脊椎転移に対するIMRTの治療成績とFDG-PETによる局所評価2018
Author(s)
Kazuma Iwashita, Hideki Nishimura*, Hiroshi Mayahara, Aya Harada, Naoki Hashimoto, Hiroki Kawaguchi*, Keiji Kitatani, Kazuyuki Uehara, Takeaki Ishihara*, Masahiko Fujii, Ryohei Sasaki*
Organizer
日本放射線腫瘍学会第31回学術大会
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