Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までで新規Uncontrollable T細胞の候補の探索として、多機能性T細胞が候補となった。R3年度、昨年度に引き続いてNOGマウスにヒト末梢血のCD4陽性T細胞(1x10^7 cells)を養子移入しIL-2/IL-2抗体複合体を投与し、x-GVHDを起こす系に、A)Treg抑制因子としてCTLA-4-Igの介入を行い、 Day7(xenogenic GVHDがまだ明確でない時期)に両群のSplenocyteを採取した。詳細で多次元のT細胞表現系解析を行うため、FLow CytometryやMass Cytometry(表面抗原解析;CD3, CD4, CD8a, CD45RO, CD45RA, CD25, CD127, CXCR3, CCR4, CCR6, CD161, CCR5, CCR7, CXCR5, HLADR, CD38, CD28, OX40, Fas, TIM-3, PD- 1, CTLA-4, ICOS, 4-1BB, LAG-3. 細胞内サイトカイン解析; IFN-γ, TNF-α, GM-CSF, MIP-1β, IL-2, IL-4, IL-5, IL-10, IL-13, IL-17A, IL-17F) を用いた解析を行い、 High dimensional analysisを行ったところ、IFN-γ,GM-CSF, TNF-α,IL-2, GM-CSFなど多種類の炎症性サイトカインを高産生するpoly-functional T cells(多機能性 T細胞、以下 PFC-T cells)が著増したが、IL-2受容体抗体を投与すると抑制された。また、MHC発現を減弱させたNOGマウス(ΔMHC NOGマウス)のxGVHDの系にIL-2/IL-2抗体複合体を投与したところ、多機能性T細胞の増加は抑制された。多機能性T細胞への分化に、持続的なIL-2刺激と、T細胞受容体からの強いシグナルが重要であることがわかった。引き続き、このヒトの多機能性T細胞が増大する 機序について検討中である。
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