2019 Fiscal Year Research-status Report
多胎妊娠のレセプトNDB分析を通じた地域別周産期医療の質の評価
Project/Area Number |
18K17372
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
前田 恵理 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (30778395)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 帝王切開術 / 多胎妊娠 / レセプトNDB |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国の正常妊娠・分娩は保険外診療の枠組みで取り扱われており、妊娠・出産に関する全国規模のデータは極めて限られている。本研究ではレセプトNDB特別抽出データを利用して、全国の多胎妊娠を含む帝王切開症例の疫学データについて地域別・施設別に記述を行う。 厚生労働省保険システム高度化推進室に対して、レセプトNDBの利用申請を行い、平成26年1月~12月のレセプトで診療行為レコードに帝王切開術K898-1, 2, 3を含む患者についてそれぞれ術前10ヶ月、当月、翌月の計12ヶ月分を抽出し匿名化した特別抽出データの提供を受けた。保険者番号・被保険者番号・性別・生年月日から作成されたハッシュ値のID1と 氏名・性別・生年月日から作成されたハッシュ値ID2のいずれかが同一のレセプトは同一人物から発生したと見なし、個人別にデータを統合した。 平成26年の帝王切開症例数は189,472例で、そのうち初診時から保険診療が行われている可能性が高い多胎妊娠症例8,529例について集計した。何らかの産科傷病名が初めて登録された時(産科初診時)は多胎妊娠症例の62%が病院、38%が診療所を受診していたが、帝王切開は95%が病院で実施されていた。初診時と帝王切開時で二次医療圏が異なる者は1996例(23.4%)で年齢階級が上がるほど増加していた。都道府県が異なる者は886名(10.4%)で20代後半から30代前半でやや高い傾向にあった。妊産婦緊急搬送入院加算が計上された多胎妊娠症例は637例(7.5%)で若年者ほどその割合が高かった。帝王切開術の前後30日以内に保存血輸血を行った者は262名(3.1%)で年齢階級が高いほどその割合が高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
入手したレセプトの個人別統合作業が完了し、傷病名コード、診療行為コードの請求日別のカテゴリー化作業も終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は帝王切開症例全体と多胎妊娠帝王切開例に分けて、全国、地域別(二次医療圏別)、施設別(病院・診療所)に疫学データの記述を行う。結果は速やかに学術誌で公表する。
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Causes of Carryover |
今年度までデータクリーニング等に時間を要したが、次年度は文献費用、学会発表、論文執筆等に研究費を使用する。
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