2020 Fiscal Year Research-status Report
多胎妊娠のレセプトNDB分析を通じた地域別周産期医療の質の評価
Project/Area Number |
18K17372
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
前田 恵理 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (30778395)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多胎 / 帝王切開率 |
Outline of Annual Research Achievements |
レセプトNDB特別抽出情報を用いて、2014年に実施されたわが国の帝王切開件数(全体・多胎)を算出した。2014年の本邦の帝王切開件数は189 231件で、全分娩件数1016 709件に対して18.6%であった。そのうち多胎に関する病名が付いた帝王切開件数は8451件で、全多胎分娩10216件に対して82.7%であった。 都道府県別帝王切開率は全体では12.5%~24.2%と開きがあったが、多胎でも同様に49.2%~100%と倍の開きがあり、全体の都道府県別帝王切開率と多胎の都道府県別帝王切開率には正の相関(r = 0.59, p < 0.001)があった。都道府県別の母の平均年齢で調整した偏相関係数でも同様であった(r= 0.58、p< 0.001)。 また、全体では1.4%、多胎では3.2%の帝王切開患者が輸血を受けていた。帝王切開全体の65.9%、多胎帝王切開の94.6%が病院(20床以上)で行われていた。年齢の高い患者ほど保険診療初診時と同じ県内の異なる医療機関で帝王切開を受ける割合が高かった。県をまたぐ医療機関の変更は30代前半の女性で最も割合が高かった(帝王切開全体で7.0%、多胎帝王切開で10.7%)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究結果について下記のとおり公表した。
Maeda E, Ishihara O, Tomio J, Miura H, Kobayashi Y, Terada Y, Murata K, Nomura K. Cesarean delivery rates for overall and multiple pregnancies in Japan: A descriptive study using nationwide health insurance claims data. J Obstet Gynaecol Res. 2021 Mar 28. doi: 10.1111/jog.14772. Epub ahead of print. PMID: 33779012.
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Strategy for Future Research Activity |
実際の秋田県の多胎帝王切開件数と照会を行い、レセプトデータの妥当性を検証するため、厚生労働省に追加研究の申請を行った。承認され次第、レセプト情報と実際の産科情報との比較を行っていく。
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Causes of Carryover |
秋田県内の調査が必要となったため。
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Research Products
(1 results)