2023 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a teaching and learning model for EBN practice: focusing on the conceptual structure of the theory-practice gap
Project/Area Number |
18K17453
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
武冨 貴久子 札幌市立大学, 看護学部, 講師 (80543412)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | EBN / 理論‐実践ギャップ |
Outline of Annual Research Achievements |
看護基礎教育における臨地実習は、学生が理論と実践を統合し実践能力を育む貴重な学習機会である。理論-実践においてギャップを経験する学生に対し、既習の知識と医療現場の技術を統合して理解できるための橋渡しの役割が必要である。しかし、熟達レベルの進んだ看護師は自身の習得過程を暗黙知として蓄積しており、その知を根拠とした理論と実践の統合にいたるプロセスの解明や、根拠に基づく教育方法は確立されていないことをふまえ、理論-実践ギャップの構造を看護基礎教育および臨床看護師の認識から帰納的に明らかににし、EBN実践に向けた教育・学習モデルの開発することであった。 しかしながら、COVID-19パンデミックの影響を受け、予定通りの研究デザインを推進することが困難となった。そこで初年度の研究成果として得た、理論-実践ギャップの橋渡しに関連のある臨地実習における学習環境や、教員の役割や課題について国際シンポジウムで発表し研究者間での意見交換により、臨地実習では現場の指導者ではなく、大学教員に臨床現場で学生が理論と実践で感じた隔たりを埋める役割があることが認識され、その教員の能力開発が課題であることを明らかにした。加えて理論と実践を統合し実践能力を育む学習機会で経験される看護基礎教育の臨地実習理論-実践ギャップの概念を明らかにするための文献検討を行った。これらの研究により、理論-実践ギャップの概念は多様であり、日本の看護教育における卒前・卒後教育の文脈および、COVID-19パンデミックによる看護基礎教育への影響を鑑みた理論-実践ギャップの概念を明らかにする必要があることが明らかとなった。
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