2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of active matter mechanics by surface plasmon resonance observation
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18K18816
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 正夫 北海道大学, 工学研究院, 教授 (30274484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 一道 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80453140)
藤井 宏之 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00632580)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 表面プラズモン共鳴 / アクティブマター / 表面極近傍流れ場 / 濃度分布計測 / マイクロ流体システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,アクティブマターを用いたマイクロ流体システムを開発するために,アクティブマターのメカニズムを解明することである.液滴アクティブマターのメカニズムを解明するためには,分散質(液滴)と分散媒との固体表面上での挙動を解明する必要がある.液滴と分散媒が混和性の場合には,移流による物質移動と相互拡散による物質移動が発生するため,個体表面極近傍での液滴と分散媒の濃度分布を計測することが必要不可欠となる.そのため,以下の項目に着目して検討した. 液膜に対する衝突は混合が十分に行われる前段階である初期においては,固体壁表面を動く液滴面が 1 ms 程度のスケールを単位として現象が進行していくが,固体壁面に液滴が到達し,周囲エタノールとの混合が大きくなってくると壁面近傍での変化はより長い時間スケールで行われていくことがわかった.衝突後 10 s 以上経過後においても純水液滴到達領域はあまり広がらず,固体表面との接触面をよく保っていることが観察された.30 s 前後の時間が経過すると液滴内に流入したエタノールと混合し,固体壁表面での濃度が減少した.したがって本実験での衝突速度では,膜厚が 0 .2 mm 程度の衝突では固体壁表面の物性が液滴衝突現象に大きく影響すると示唆された.水液滴が壁面に到達してから最大半径に到達するまでの時間は 液膜厚さに対して単調増加せず,無次元液膜厚さが0.5程度に極小値が存在した.また,無次元液膜厚さが0.3 程度で壁面における純水領域の進展速度が最大となる 衝突液滴の直径がおよそ2.0 mm であることから,無次元厚さ 0.3 - 0.5 は,液膜厚さの 0.6 - 1.0 mm程度に相当する.したがって,これらの液膜厚さにおける衝突時のエタノールと純水の混合濃度 が挙動に影響を及ぼしている可能性がある.
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Research Products
(1 results)