2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of underground drone for tailings dam investigation
Project/Area Number |
18K18872
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
川村 洋平 秋田大学, 国際資源学研究科, 教授 (40361323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 央 筑波大学, システム情報系, 准教授 (50531985)
澁谷 長史 筑波大学, システム情報系, 助教 (90582776)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | シミュレーション / 実水槽実験 / ドリルの回転数最適化 / ヘビ機構運動制御の最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題は、採鉱活動の副産物となる“ずり”の貯蔵場である“テーリングダム”の内部を調査可能な地中ドローンを開発するものである。空中・水中・陸上のロボティクス技術十分な進化を遂げたが、地中(粒状物質中)を自在に移動可能な地中ドローンは世界的にも見られない。抵抗の非常に大きい粒状物質中を移動できる地中ドローンの実現のために求められるコア技術は、革新的な掘削機構・推進機構およびその小型化である。本申請課題ではこれまでに開発した二重反転ドリル掘削機構の効率化と3次元運動によるヘビ型推進機構の新開発をおこなう。この2つのコア技術を組み合わせることで、粒状物質中(砂中やスラリー中)を自在に動き回り、必要な情報を収集することが可能となる地中ドローンを提案する。 研究は次の4つの研究開発領域からなる。(1)【二重反転ドリル掘削機構の開発】、(2)【3次元ヘビ型推進機構設計・製作】、(3)【機械学習による制御系設計とモータートルク分配の最適化】、(4)【全開発項目実装と実証実験】である。 当該年度は(1)から(2)の研究領域に取り組んだ。当初予定であった(3)には到達していない。二重反転ドリル掘削機構の開発および3次元ヘビ型推進機構設計・製作を行いこの二つの機構を組み合わせるに至った。その後、シミュレーションおよび実水槽による実験を重ねドリルの回転数最適化およびヘビ機構運動制御の最適化を試みている。また、全体最適化を追求している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の当初予定であった(3)【機械学習による制御系設計とモータートルク分配の最適化】に達していない。ヘビ機構のための間接モーターの小型化が叶わずドリル径よりも間接部が大きくなってしまった。ドリル径を大きくすると必要トルクが増大し現在の掘削モーターではスタックしてしまう状況である。また、間接モーターを小さくするとヘビ機構が水槽内で機能しないという問題も起きている。それぞれの機構での最適化は完了しているが組み合わせると問題が発生する。それを解決すべく最適な運動制御ではないが掘削が可能となるヘビ機構の運動制御により条件付きで実験を進めている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
・上記の問題を解決すべく、効率的でトルクが十分なヘビ間接用小型サーボモーターの選定とその組み込みを早急に行う。 ・新たなヘビ機構での最適運動制御を実現する。 ・ドリル部と組み合わせて全体最適化を実現する。 ・機械学習での制御系設計とモータートルク分配の最適化をとりやめ、ラフな制御状態であっても要件を満たす掘削性能を実現する。 ・掘削性能さえ担保できれば萌芽の段階を脱し、次の研究段階に進めると考えている。 ・実験水槽でその掘削性能を実証する。
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Causes of Carryover |
年度末のコロナ禍によって予定していた実験が行えませんでした。また、研究の進捗が予定通りではなく少し遅れている状況です。 最終年度である2020年度もコロナ禍の影響は多分にあると思いますが、出来る限りの研究を遂行いたします。使用計画としては主に共同研究者との打ち合わせの旅費と、実験に掛かる消耗品を購入いたします。 新たなヘビ間接小型モーターを購入し、ドリル機構と合わせた全体最適化を目指します。
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Remarks |
イノベーションJapan2019に出展いたしました
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