2019 Fiscal Year Research-status Report
Synthesis of Artificial Oxygen Carrier Comprising Recombinant(Hemoglobin-Albumin) Nanocluster
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18K19007
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| Research Institution | Chuo University |
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Principal Investigator |
小松 晃之 中央大学, 理工学部, 教授 (30298187)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木平 清人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 有人宇宙技術部門, 研究開発員 (30573810)
森田 能次 中央大学, 理工学部, 助教 (40795308)
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| Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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| Keywords | 蛋白質 / 組換えヘモグロビン / 人工酸素運搬体 / 赤血球代替物 / X線結晶構造解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
赤血球の代替物となる人工酸素運搬体の実現は次世代医療の最重要課題である。これまで多くの化合物が開発されてきたが、副作用や有効性に問題があり、未だ実用化には至っていない。本研究は、組換えヘモグロビン(rHb)と組換えヒト血清アルブミン(rHSA)からなる新しい人工酸素運搬体「組換え(ヘモグロビン-アルブミン)ナノクラスター」（rHb-rHSA3クラスター）を合成し、その構造と酸素結合能を明らかにすることを目的としている。さらにrHbの部位特異的アミノ酸置換により、中・低酸素親和性クラスターも合成する。ヒト血液に全く依存しない量産可能な赤血球代替物の創製に挑戦する。
①X線結晶構造解析によるrHb立体構造の解明：rHbの単結晶を作成し、X線結晶構造解析からその立体構造を明らかにした。rHbの構造が赤血球由来のHbと同一であることを実証した。
②rHb-rHSA3クラスターの酸素結合能の解析：rHb-rHSA3クラスターの酸素結合能を酸素結合解離曲線自記装置を用いて測定した。酸素親和性(P50)、Hill係数(n)は、天然のHbとHSAを用いて合成したHb-HSA3クラスターと同一であった。
③部位特異的アミノ酸置換による酸素親和性の制御：rHbのヘムポケット内Leu-β28を部位特異的アミノ酸置換によりPheまたはTrpに変え、中酸素親和性および低酸素親和性人工酸素運搬体となるrHb(βL28F))-rHSA3 およびrHb(βL28W)-rHSA3クラスターを合成した。得られたP50値の異なるクラスターを混合すれば、望みの酸素親和性を有する製剤が自由に調製できる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に従い実験を遂行し、2018年度の目標であった「X線結晶構造解析によるrHb立体構造の解明」、2019年度の目標であった「rHb-rHSA3クラスターの酸素結合能の解析」、「部位特異的アミノ酸置換による酸素親和性の制御」を達成することができた。rHbのX線結晶構造解析（分担：木平（JAXA））は、結晶化条件の探索に時間を要したが、無事に国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟（微小重力環境下）における良質結晶の作成に成功し、目的の成果を得ることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究は概ね計画通りに進行し、２年間の期限内に予定していた成果を得ることができた。しかし、部位特異的アミノ酸置換による酸素親和性の制御において、設計したrHb変異体の産生量が思いのほか低い場合もあり、培養条件の検討と改良に想定以上の時間を要した。現在、他のrHb変異体（数種類）も検討中である。是非それらの結果を含めて最終成果としてまとめたい。既に研究期間の１年延長を承認頂いている。あと１年以内にヒト血液に依存しない赤血球代替物の基礎化学を確立したい。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由
当初計上していた試薬、ガラス器具、クロマト用ゲルなどの消耗品の消費量が思ったより少なくて済んでいる。そのような理由により、2018年度、2019年度ともに計上額との間に差額が生じた。
使用計画
この差額分を１年延長した研究期間（2020年度）内に使用する消耗品の購入に充当しようと考えている。
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Research Products
(26 results)
