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2018 Fiscal Year Research-status Report

Agile Development Education based on Lerning Theory on Legitimate Peripheral Participation

Research Project

Project/Area Number 18K19845
Research InstitutionNational Institute of Informatics

Principal Investigator

中村 太一  国立情報学研究所, 先端ソフトウェア工学・国際研究センター, 特任教授 (60386761)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土肥 拓生  国立情報学研究所, 先端ソフトウェア工学・国際研究センター, 特任准教授 (10724031)
Project Period (FY) 2018-06-29 – 2020-03-31
Keywordsアジャイル開発 / マネジメント / プラクティス / 正統的周辺参加の学習論 / ロールプレイ演習 / システムダイナミックスモデル
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,アジャイル開発のチームメンバ,プロダクトオーナーおよびファシリテーター に求められるマネジメントスキルを修得するため,開発プロセスにおいて実行されるプラクティスを疑似体験するロールプレイ演習システムを開発する.具体的には、(1) アジャイル開発プロセスで生み出す価値の量をシミュレーションにより算出するため,システムダイナミックスモデルと待ち行列ネットワークモデルを組み合わせたアジャイル開発プロセスモデルを構築し,(2) アジャイル開発で生み出される価値の量を定量的に算出するために、アジャイル開発プロセスにてより多くの価値を生み出すために実行されるプラクティスと開発プロセスの生産性を低下させる要因の関係を定式化し,(3) 正統的周辺参加の学習論に基づき,開発業務という文脈の中で学習者がアジャイル開発のマネジメント知識の定着を図るロールプレイ演習シナリオを開発する.
2107年10月,PMI(Project Management Institute)からPMBOK; Guide Sixth Edition とAgile Practice Guideが刊行され,顧客の要求が確定している下で費用とリリース時期を遵守するマネジメントと顧客が求める価値を繰り返し提供し続けるアジャイル開発のマネジメントの関係が記述されているが、二つのマネジメントの使い分けについて確定した知見はない.
このような状況に鑑み、本研究の成果を実装したロールプレイ演習で、学習者個々人が開発実務においてアジャイル開発と伝統的な開発のマネジメントを使い分ける能力を涵養できる学習環境を提供する意義は大きい.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アジャイル開発の実態調査に先立ち、アジャイル型開発におけるプラクティス活用リファレンスガイド(独立行政法人情報処理推進機構技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター、平成25年3月19日)に記載されているプラクティスの相互依存関係からアジャイル開発チームの生産性を上げるプラクティスと生産性向上阻害要因との関係をシステムダイナミックス(SD)モデルで表した。具体的には、アジャイル開発開始時点で列挙されたユーザーストーリーが、スプリントを繰り返しプロダクトとして実装される様子、およびアジャイル開発のチームが抱えるプロダクトバックログの数とスプリントで実施するために選択されたユーザーストーリーの数の時系列の変化をシミュレーションにより提示するモデルである。このSDモデルにはアジャイル型開発におけるプラクティス活用リファレンスガイドに記載されている46のプラクティスの中から、プロセス・プロダクトのカテゴリに含まれ利用率が70%以上のユーザーストーリー、プロダクトバックの優先順位付け、スプリントバックログ、ベロシティ計測、ふりかえり、技術・ツールのカテゴリに含まれ利用率が40%以上の自動化された回帰テスト、テスト駆動開発、ユニットテストの自動化、受入テスト、リファクタリング、シンプルデザイン、逐次の統合、継続的インテグレーション、集団によるオーナシップ、コーディング規約をモデルに組み入れた。チーム運営・組織・チーム環境のカテゴリのプラクティスについては学習者が獲得するスキルに対応するので、ロールプレイ演習にて測定するRubricsの対象とした。

Strategy for Future Research Activity

アジャイル開発マネジメント教育を提供するために、作成したアジャイル開発プロセスを模擬するSDモデルが、開発実務におけるアジャイル開発チームの生産性を上げるプラクティスと生産性向上阻害要因との関係を表している必要がある。既に作成した無限母集団有限待ち行列ネットワークでスプリントの生産性を表すモデルを作成したSDモデルに組み込む。モデルが現実のアジャイル開発プロセスを表わせるように、アジャイル開発の実務者からアジャイル開発プロセスモデルに設定したプラクティスの実施における作業量を聞き取り調査する。その結果を以て、アジャイル開発チームがスプリントあたりに生産する出荷可能なソフ トウェアの規模とプラクティス・顕在化した進捗阻害要因との関係式を導出する。
次に、実務者からの聞き取りおよびアジャイル開発の作業見積もりに関する論文を参考に、仮想プロジェクトの文脈を作成し、チームメン バ,プロダクトオーナーおよびファシリテーターの役割を演じる学習者が登場するロールプレイ演習シナリオを開発する。シナリオは学習者の内発的動機付けの好奇心と達成動機を考慮して設計する。学習者に動機付けを与えるシナリオは、ケラーのARCS(Attention, Relevance, Confidence, Satisfaction)モデルに則る12の問いかけに答える文脈を含むシナリオを開発する。
アジャイル開発におけるマネジメントのスキルを獲得するためにロールプレイ演習を実施し、学習者が獲得する実践知をRubricsで定量評価し,結果をロールプレイ演習シナリオの変更あるいはアジャイル開発プロセスモデルに反映させる学習サイクルを回す。

Causes of Carryover

予定していた実務者からの聞き取りの代わりに公開情報の分析に注力したため謝金支払いを執行しなかったため差額が生じた.次年度は、アジャイル開発プロジェクトと連携してアジャイル開発のマネジメントに関わる情報を収集する費用に差額を充当する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Book (1 results)

  • [Book] アジャイルイントロダクション2018

    • Author(s)
      石川冬樹 土肥拓生 前澤悠太 末永俊一郎
    • Total Pages
      244
    • Publisher
      近代科学者
    • ISBN
      978-4-7649-0510-8

URL: 

Published: 2019-12-27  

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