2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18KK0010
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中里見 敬 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (30250963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
顧 偉良 弘前学院大学, 文学部, 教授 (50234654)
齊藤 大紀 富山大学, 人文学部, 教授 (70361938)
中野 知洋 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70372638)
杉村 安幾子 金沢大学, 外国語教育系, 教授 (50334793)
中野 徹 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (20610512)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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Keywords | 周作人 / 書簡 / 日中関係史 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.本科研メンバー全員で中国へ出向いて、書簡データを約700件採録した。 2.現地調査に先立ち、中国側で整理用資材を購入し、書簡を1点ずつ透明ファイルに封入し、ナンバリングを行った。その作業をとおして、保存状態の改善を図った。また日本側と中国側で、書簡データ採取の方針、およびフォーマットを検討した。 3.現地調査期間中は、まずデータ採取の方針を確認したうえで、作業を実施した。精密、完璧なデータを最初から目指すのではなく、まずは簡易目録の作成によって、日本語書簡の全体を把握し、公表することを目指すこととした。 4.中国側研究者から、これまでの書簡の保存の経緯・現状、書簡に関わる様々な関連事項、および書簡研究の現状と問題点などついて、聞き取りを行った。 5.最後に、来年度の訪問計画、および中長期的な研究の進め方について、日本側・中国側双方で話し合いと打ち合わせを行った。 以上を要するに、交付申請書に記載した「研究の目的」、「研究実施計画」に記した5段階の研究計画のうち、第1段階の「書簡保存状態の改善」、および第2段階の「日本語書簡の目録作成」のうち基礎データの採録について、順調なスタート切ることができた。なお、申請当初の研究計画では、日本語書簡は約2000通としていたが、データベース作成上、書簡を1通としてデータ化するのではなく、封筒や便箋をそれぞれ1枚ずつ1件のデータとして処理する方針を採用した。そのため全体の件数は現段階で4000件を超えており、未整理のものを加えるとさらに増える予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ採取の方針、およびフォーマットを決定し、書簡データを約700件採録することができたため。また書簡の保存状態を改善することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も引き続き、書簡データの採録を行い、なるべく早期に簡易目録を作成し、日本語書簡の全体像を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
書簡整理用資材を、当初は日本で購入して、中国へ持ちこむ予定であった。しかし、税関手続きや検査が煩雑で、現地調査に間に合わない可能性が出て来たため、資材を現地調達することに変更した。これにより、運搬費が節約できたため、次年度使用額が生じた。 他方、当初2000件程度と予想していた書簡は、2倍の4000件以上になりそうで、さらに増える可能性もある。そのため、次年度使用額でさらに整理用資材を追加で購入する予定である。また英文の資料が多数あることが判明したため、英国の研究者に協力を仰ぐ予定である。その旅費として、次年度使用額を充てたい。
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Research Products
(31 results)