2019 Fiscal Year Research-status Report
Empirical Studies of Structure and Evolution in Maritime Transport Networks
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18KK0051
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
坪田 建明 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター 経済地理研究グループ, 研究員 (50546728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 秀和 関西学院大学, 商学部, 教授 (30368451)
柴崎 隆一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50323514)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | 空間経済学 / 海運ネットワーク / 歴史統計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、20世紀に発生した主要なイベントを用いて、その前後で海運ネットワークに生じた変化を定量的に示すことで複数均衡の可能性を実証的に分析することが主要な目的である。 2019年度は追加的なアーカイブ資料の収集・データベースの整備・新しい研究課題の開始などに注力した。本研究で用いる基幹データはロイズインデックス(1890-2000年)である。 まず、アーカイブ資料の収集については、英領西アフリカと仏領西アフリカに対象を絞って資料を収集した。英領西アフリカの植民地統計の方が質・量共に良さそうであったため、こちらをまずデータ化した。分析にも着手できている。これにより、英領植民地期の西アフリカにおける域内貿易に関する推計が可能となる。また、アフリカの非主要海運ネットワークの検討を行った。欧米以外との交易となると、それはアジアである。その時系列での変化を本プロジェクトのデータベースおよび近年公開されたデータベースなどを用いて分析した。 なお、より完全に近いデータベースの構築については、その量があまりに膨大であるため、共有・処理・データ化・分析のそれぞれの段階でいくつもの技術的な困難が存在している。今年度は、データ整備の初期段階が達成できた。しかし、今後のデータ化においてはAI+OCRのような枠組みが必要であるが、開発には時間と費用がかかるため、どのように効率的なデータ構築を行うか、検討中である。電子化を一部データに限定する必要性が生じている。なお、これまでに蓄積してきたデータベースを活用した研究はいくつか順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り分析と論文作成は進んでいる。データベースの構築について、一部困難が明らかとなったため、対応中である。国際セミナー・国際学会などでの交流および共同研究を活発に進めることができた。 研究計画どおり、ポスドクを採用してアフリカ海運ネットワークに関する研究を進めた。残念ながら予定よりも短期間となってしまったが、一定の成果を出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね当初の研究計画通りに進捗している。引き続き、このペースで研究を着実に進めて行きたい。
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Causes of Carryover |
諸事情により、現地調査の取りやめが数件生じたため。
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Research Products
(7 results)