2018 Fiscal Year Research-status Report
Surveys and mechanism elucidation of genetic pollution caused by edible mushrooms cultivation in east Asia
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18KK0178
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 与一 京都大学, 農学研究科, 教授 (70252517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 和子 京都大学, 生存圏研究所, 研究員 (20815493)
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (40230809)
中沢 威人 京都大学, 農学研究科, 助教 (80608141)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2021-03-31
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Keywords | 遺伝子汚染 / 担子菌 / きのこ / 木材腐朽菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
中国上海市農業科学院食用菌研究所、吉林農業大学園芸学院、および韓国慶尚大学校所有の既存のシイタケおよびキクラゲ株のコレクションについて、本研究の目的に沿った解析となるように様々な地域から単離された株を無作為的に抽出した。これらの株についてプロトプラストからの再生法を用いて単核菌糸の単離を行っている。単核菌糸が単離されたものからゲノム解析に供し、比較ゲノム解析を進めていく。またゲノム解析によらない簡易的な遺伝的相関関係の解析手法として、キクラゲとマンネンタケで用いることが出来るDNAマーカーを整備し、これらについては学術論文のとりまとめを行った。一方で、現地におけるフィールド調査は、課題の内定時期が子実体発生時期と合わなかったため、初年度は実施できていない。今後の研究計画の弾力的な運用で、フィールド調査の遅れをとりもどすべく、現地との調整を進めている。 なお、食用担子菌による遺伝子汚染問題の解決に向けた無胞子株の単離についても新たに研究を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付内定時には既に、当該年度の子実体発生時期が過ぎ始めており、当初予定の調査が出来なかったため、研究計画はやや遅れている。一方、中韓の既存の菌株コレクションのゲノム解析については、単核菌糸体の単離をしてから解析を行う方針で、まず単核菌糸の単離を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現地でのフィールド調査については、本年度から開始する。一方、ゲノム解析も単核菌糸が単離されたものから、順次解析に着手する予定である。さらに、対照株として日本を始め各国で栽培されてきた品種の入手を進め、これらについても順次ゲノム解析を行って、天然の菌株群のゲノム配列との関係を調査していく。
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Causes of Carryover |
交付内定時期が、子実体発生時期を過ぎ、1年目のフィールド調査が季節的な理由で出来なかったため、研究の大部分について開始が遅れることとなった。また、備品として購入予定の機器についても、より慎重に研究の動向を見極めて発注する方針としたため残額が生じ、次年度使用額となった。
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Remarks |
本研究課題を含む、より広範囲の国際共同研究を目指すコンソーシアムについて紹介した。
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