2020 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of internal corrosion degree of reinforcement in concrete using 3D meso-scale simulation
Project/Area Number |
18KK0399
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長井 宏平 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00451790)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 腐食 / 微細構造解析 / ひび割れ |
Outline of Annual Research Achievements |
微細構造解析システム(RBSM)に、モデル予測制御(MPC)のアルゴリズムを導入することで、表面のひび割れ分布の情報から、内部の鉄筋腐食分布を自動的に予測するシステムを構築した(MPC-RBSM)。MPC-RBSMでは、目標とするひび割れ分布を再現するように内部の腐食膨張量を解析ステップごとに自動的に制御して与える。鉄筋は5mmごとにメッシュ分割されており、要素ごとに直上のひび割れを参照しつつ解析が進む。最終的に表面ひび割れを再現した際の鉄筋膨張量が推定された鉄筋腐食量となる。実際の鉄筋腐食速度や生成物は環境条件により大きく異なるので、膨張量と腐食量の関係は実験や実物から直接得る必要があるが、数値解析によって自動的に内部腐食量を推定するシステムを初めて構築することができた。これを実験の結果を再現することとで検証し、有効性を示した。 また、腐食した鉄筋の定着性能について、帯鉄筋による拘束の影響も含めて、過去の研究を再現することでRBSM解析システムにより適切に解析できることを確認した。帯鉄筋の拘束とかぶり厚による拘束が、ひび割れ発生とその後のひび割れ進展にそれぞれ影響があることを、数値解析の結果から明確に捉えることができた。 これらの成果をBolander教授と共著で2編の国際誌に公表した。 研究計画当初は、実験や現場調査等も計画していたがコロナウイルス感染拡大の影響で実施できなかった。代わりに、数値解析による研究に注力することで成果を得ることができた。
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Research Products
(3 results)