2010 Fiscal Year Annual Research Report
天然物有機合成を基盤とする抗体・受容体・新物質の解析創製と新機能開拓
Project/Area Number |
19001003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平間 正博 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10142077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70189984)
山岡 薫 広島国際大学, 保険医療学部・理学療法学科, 教授 (10200586)
山下 修治 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (50419991)
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Keywords | C1027 / クロモフォア / 全合成 / シガトキシン / モノクローナル抗体 / ELISA / Naチャネル / チャネル結合部位 |
Research Abstract |
東日本大震災(2011年、3/11)に見舞われて中断を余儀なくされ、震災繰越しが認められた研究について、鋭意、研究の回復と当初計画の達成を試みた。 1)NMR測定に十分量のC-1027クロモフォアの全合成を達成すべく合成を進めた。今年度、再合成を進めたが、担当していた学生が卒業し、期待したほど進捗しなかった。今後、速やかに完成したい。 2)昨年度は、Kedarcidinクロモフォアのアグリコンの合成を達成し、問題になっていたC10位の天然型立体化学を確実にした。今年度は、糖部を結合した鍵フラグメントを調製し、クロモフォア保護体の全合成を完成した。しかし、水酸基の保護基を変えないと、最終段階の脱保護が進行しないことが分かり、新たな保護基で再合成を進めている。 3)海産cyanosporasideの前躯体と予想される9員環エンジインの全合成を達成することができた。更に、中間体ビラジカルが塩素を取り込む反応について、興味深い反応機構を明らかにした。 4)(Z)-ビニルスルホキシドへのラジカル環化反応を活用したCTX1BのA-E左セグメントの新しい合成法を改良し、より効率的実践的にした。その結果、CTX1B左セグメントを100mg以上合成することができた。既に合成してあったCTX1B右セグメントと連結してミリグラムに近い量のCTX1Bを全合成することができた。 5)ついに、長年の懸案であったCTX1Bの左部分に結合する抗体作製に成功し、CTX1B特異的モノクローナル抗体3G8(Kd=15nM)が得られた。更に、既に作製したCTX1Bの右部分を認識する抗体8H4と併せて、CTX1Bを高感度で検出できるサンドイッチALP-ELISA法(2pg/mL)を開発することに成功した。 6)藤井・円谷は、遺伝子工学およびタンパク工学的手法により、今年度は、CTX3C右側認識マウスモノクローナル抗体3D11のヒト化に成功した。 7)山岡は、NaチャネルCTX感受性サブタイプ(Nav1.4)のミュータントを作製し、CTX3Cに対する電気生理学的特性を調べた結果、ドメイン2の電位センサーとみなされているS4セグメントがCTX3Cの受容体、即ち結合部位である可能性が高いことを明らかにした。
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[Journal Article] A Comparative Study of the Effect of Ciguatoxins on Voltage-dependent Na+ and K+ Channels in Cerebellar Neurons2011
Author(s)
S.Perez, C.Vale, E.Alonso, C.Alfonso, P.Rodriguez, P.Otero, A.Alfonso, P.Vale, M.Hirama, M.R.Vieytes, L.M.Botana
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Journal Title
Chem.Res.Toxicol.
Volume: 24
Pages: 587-596
Peer Reviewed
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[Journal Article] First Toxin Profile of Ciguateric Fish in Madeira Arquipelago (Europe)2010
Author(s)
P.Otero, S.Perez, A.Alfonso, C.Vale, P.Rodriguez, N.N.Gouveia, N.Gouveia, J.Delgado, P.Vale, M.Hirama, Y.Ishihara, J.Molgo, Luis M.Botana
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Journal Title
Anal.Chem.
Volume: 82
Pages: 6032-6039
Peer Reviewed
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