2007 Fiscal Year Annual Research Report
DNA・mRNAの細胞内高感度可視化情報に基づく高性能人工遺伝子ベクターの創製
Project/Area Number |
19021003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋田 英万 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 助教 (80344472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小暮 健太朗 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (70262540)
谷 知己 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (80332378)
南川 典昭 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40209820)
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Keywords | リアルタイムイメージング / 細胞内動態制御 / 遺伝子デリバリー / mRNA検出 / heterogeneity |
Research Abstract |
人工遺伝子ベクターのボトルレネックとして、遺伝子発現効率の悪さが挙げられる。ウイルスベクターは発現効率が高いことが知られているが、本ベクター群は、細胞内を微小管輸送により効率的に核まで送達できることが示されている。本年度は、EM-CCDカメラを用いることにより、高感度に遺伝子をイメージングし、リアルタイムな解析を行う方法論の確立を行った。GFPとチューブリンの融合タンパクを安定発現した細胞を選択することによってチューブリンが常時ラベルされた細胞を確立した。ローダミンラベルした遺伝子を用いて人工ベクターを調製し、トランスフェクション後の細胞内動態を解析した結果、人工ベクターについても微小管を介して細胞内を輸送されていることが示された。本結果は、細胞内の動きや遺伝子発現が、微小管重合阻害剤であるノコダゾールで劇的に阻害されることからも支持されるものである。 また、遺伝子のheterogeneity原因を明らかとすべく、遺伝子の核移行と遺伝子発現を同時に検出するdualimagingシステムを構築した。その結果、遺伝子の発現のheterogeneityは、核移行のheterogeneityのみではなく、核に送達された後の転写・翻訳過程にも要因があることを明らかとした。Heterogeneityの要因をさらに明らかとするためには、mRNAの細胞内発現を個々の細胞レベルで解析する必要がある。mRNAの高感度検出法の開発にあたり、オリゴDNAやPNAなどのビオチン化プローブを用いた結果、効率的にターゲットmRNAと結合できることを明らかとした。本プローブを用いることで、高感度なmRNAin situ hybridizationが可能となると考えられる。
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Research Products
(3 results)