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2007 Fiscal Year Annual Research Report

大口経レンズに適応できる反射防止膜の開発

Research Project

Project/Area Number 19035004
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

吉田 国雄  Tokyo Institute of Technology, イノベーション研究推進体, 特任教授 (70029338)

Keywords反射防止膜 / 屈折率勾配 / 多孔性AR膜 / 透過率 / ポストヒーティング / オーバコート / 膜厚
Research Abstract

口径が50cmを超えるレンズに対して通常の誘電体多層構造の反射防止(AR)膜の製作においては、高精度の膜厚制御が要求される。具体的には、設計値に対し、許容の膜厚誤差は1%以下となる。50cm以上の口径に対して、この精度は非常に厳しく、市販の蒸着装置ではこれを実現するのは困難である。そこで、研究代表者は単層構造によるAR膜を開発した。開発したAR膜は、屈折率勾配となっており、空気側の屈折率が約1.22で、基板側に向かって徐々に屈折率が増加していく多孔性薄膜である。この薄膜は、(1)ブロードバンド、(2)膜厚誤差は3%程度まで許容される(3)斜入射光に対する反射率の増加が小さい、等々の特徴を有する。また、問題点としては(1)多孔性構造であるため、大気中に曝されると反射率が徐々に増加する、(2)薄膜の表面が機械的に弱く、傷つきやすいなどがある。
〈多孔性AR膜の製作〉石英ガラス基板面上に膜厚λ/4(λ:AR膜製作の指定波長)のフッ化物Mg、F_2を蒸着し、このMgF_2膜面上にフッ化物NaFをイオンプレーティング法によって高エネルギー化して蒸着する。この方法によってNaFはMgF_2中に打ち込まれる。次に、これを超純水に浸漬してNaFを選択的に除去することによって屈折率勾配をもつ多孔性AR膜を製作できた。
〈問題点の解決法〉
(1)多孔性MgF_2薄膜面上に低屈折率の蒸着物質を、膜厚を色々と変えて蒸着し、透過率を調べたところ、約50Aの膜厚が最適であることが分かった。蒸着物質としてMgF_2が最も良好な結果を示した。このオーバコートによって、大気中でのAR膜の反射率変化は、1/3程度まで改善された。
(2)多孔性AR膜の硬さを増強するために、オーバコートした基板を加熱した。加熱温度は200〜600℃まで変化させた。膜の傷つき性、透過率の変化を調べることによって、最適なポストヒーティングの温度を求めたところ、500℃が最適であることを明らかにした

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] High-efficiency and economical solar-energy・pumped laser with Fresnel Lens and chromium codoped laser medium2007

    • Author(s)
      T.Yabe, T.Ohkubo, S.Uchida, K.Yoshida, et. al.
    • Journal Title

      Appl. Phy. Lett 90

      Pages: 261120-1-3

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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