2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己ゲノムDNAを識別して修復するATP駆動モーターの一分子生化学
Project/Area Number |
19037006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
半田 直史 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 寄付講座教員 (00396855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 一三 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30126057)
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Keywords | ナノバイオ / 分子モーター / ゲノム / 相同組換え / タンパク-DNA相互作用 |
Research Abstract |
ゲノムはDNA二重鎖切断による死と修復による再生をたえず繰り返している。この選択にかかわっている大腸菌のRecBCD酵素は、DNAの切断点からATPを消費してDNAを巻き戻し、また分解しながら進んでいく。このとき、RecBCD酵素はカイ配列という特定の塩基配列(ゲノムID配列)に出会うと、分解を停止してそのDNAを相同組換えで中心的な役割を担うRecAタンパク質に引き継ぎ、DNAの修復を開始させる。このゲノム維持ナノマシーンの反応機構の詳細を、「ゲノムのID配列に出会った時に何が起きるか」に焦点を絞って研究している。今年度は、これまでに単離・解析されゲノムID配列を認識できないとされてきた変異体を1分子解析系に導入し、ID配列での停滞とその後の移動速度の変化からこの配列を認識していることを明らかにした(論文準備中)。この1分子解析系を用いることで、これまでDNA切断活性のないものは全てID配列認識ができないとされてきた表現形を書き換えることができる。本当の意味でのID配列認識に異常をもつ変異体を探すべく、最近解かれたRecBCD酵素の結晶構造を基に変異体を作成し、ID配列認識に異常が現れるかを細胞内と試験管内実験によって試験し、異常のあるものについては1分子観察へと進めるための実験系を作成した。また、RecBCD酵素によってプロセスされたDNAを引き継ぐRecAタンパク質の可視化に向けた試みも始めている。RecAタンパク質と蛍光タンパク質との融合タンパク質を精製し、その生化学的特徴を明らかにすべく研究を展開している。
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Research Products
(39 results)
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[Journal Article] Novel protein fold discovered in the Pabl family of restriction enzymes2007
Author(s)
Miyazono K, Watanabe M, Kosinski J, Ishikawa K, Kamo M, Sawasaki T, Nagata K, Bujnicki JM, Endo Y, Tanokura M, Kobayashi I
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Journal Title
Nucleic Acids Research 35
Pages: 1908-1918
Peer Reviewed
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