2007 Fiscal Year Annual Research Report
レトロウイルスによる抗ウイルス宿主因子アポベック蛋白回避機構に関する研究
Project/Area Number |
19041033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高折 晃史 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (20324626)
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 免疫学 / 核酸 / 蛋白質 |
Research Abstract |
レトロウイルスによるAPOBECファミリー蛋白回避機構に関して研究を行い、以下の結果を得た。 (1)HIV-1以外のウイルスによるAPOBEC3蛋白回避機構 マウスレトロウイルス(MLV)に対する抗ウイルス活性の検討:MLVがマウスAPOBEC3による抗ウイルス活性を回避するメカニズムは、Vifのようなアクセサリー蛋白を用いず、ウイルスRNAとプロテアーゼを用いた全く新しい機構であることを証明した(Abudu et a1. Curr Bio1)。 (2)HIV-1 VifによるAPOBEC3蛋白回避機構 Vifは、APOBEC3G以外のAPOBEC3蛋白に対しても、Cul5-EloB/CとのE3複合体を介して、中和活性を保持しているが、それぞれVif感受性に差があることを報告した(Shirakawa, et. al. Virology)。 (3)Vifのユビキチン化メカニズム Vif自身も、ユビキチン化を受け分解されるが、その責任分子として、MDM2を同定した。さらに、MDM2はVifの分解を介して、HIV-1の複製を負に制御していることを明らかにした(Izumi et a1.manuscript submitted)。
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Research Products
(3 results)