2009 Fiscal Year Annual Research Report
材料損傷機構の実験および理論による包括的研究と高エネルギー量子ビーム場用材料開発
Project/Area Number |
19106017
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
川合 將義 High Energy Accelerator Research Organization, 名誉教授 (10311127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 精一 北海道大学, エネルギー変換マテリアル研究センター, 教授 (60241353)
粉川 博之 東北大学, 工学研究科, 教授 (10133050)
栗下 裕明 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50112298)
義家 敏正 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (20124844)
菊地 賢司 茨城大学, フロンティア応用原子科学研究センター, 教授 (70354769)
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Keywords | 核破砕材料 / 放射線損傷 / 衝撃損傷 / 粒界制御材 / 照射模擬実験 / 疲労亀裂 / マルチスケーリングモデル / ADS |
Research Abstract |
各種のオーステナイト系ステンレス鋼およびインコネル625ニッケル合金に対して加工熱処理条件の最適化を探索し、いずれも85%以上の極めて高い対応粒界密度を有する粒界工学制御材料を作製する条件を見出した。 材料の放射線損傷の実験研究として、北大マルチビーム超高圧電子顕微鏡のイオン加速器での照射模擬実験において、粒界制御処理法が放射線損傷への耐性強化に有効であるという結果を得た。また、東北大学ダイナミトロン加速器を用いてオーステナイトステンレス鋼と粒界制御材を対象に照射実験を行い、不均一変形がいわゆるIASCCの発生因子と考えられるデータを得た。 材料の劣化や損傷の発生機構評価のため、銅多結晶の疲労き裂近傍の結晶内に形成されるはしご状転位構造やセル構造などをElectron Channelling Contrast Imaging(ECCI)法を用いて広範囲に観察し,特に応力拡大係数幅ΔKと転位構造との関係を調べた。さらにホプキンソン棒を用いた材料の衝撃実験のため、応力発光材の発光輝度と歪みの関係を調べ、これが衝撃直後の材料表面における応力分布の直接計測法として利用できることが分った。 理論研究では、マルチスケーリングモデルに基づく材料の放射線損傷評価システムのテストとして、ニッケルに3GeVの陽子が入射する場合について、原子核反応から始めて材料の性質を評価するDDD過程まで通しの計算を行い評価した。特に、中間の古典分子動力学による解析では,埋め込み原子(EAM)法に基づいたモデルを用い,300KのNi結晶に10keVのエネルギーを持つprimary knock-on atom(pka)を衝突させる解析を行った。 ADS(核変換システム)研究では、12Cr鋼の酸化被膜の機械的強度評価法を考案し、破損歪みを評価し、また、酸化被膜層の物性値と陽子照射によるビーム窓の耐座屈強度を明らかにした。さらに、核破砕標的材である液体重金属の鉛ビスマスに接したオーステナイト鋼を対象に収束イオンビームナノ加工技術を用いて、鉛ビスマスに溶解したNiの析出物を明らかにした。
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Research Products
(101 results)
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[Journal Article] Synthesis of Orthorhombic Mo-V-Sb Oxide Species by Assembly of Pentagonal Mo_6O_<21> Polyoxometalate Building Blocks2009
Author(s)
M.Sadakane, K.Yamagata, K.Kodato, K.Endo, K.Toriumi, Y.Ozawa, T.Ozeki, T.Nagai, Y.Matsui, N.Sakaguchi, W.D.Pyrz, D.J.Buttrey, D.A.Blom, T.Vogt, W.Ueda
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Journal Title
Angew.Chem.Int.Ed 48
Pages: 3782-3786
Peer Reviewed
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