2007 Fiscal Year Annual Research Report
階層的複合構造特性に基づいた生体内骨組織応力検出法
Project/Area Number |
19200035
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
但野 茂 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (50175444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 直樹 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (40142202)
白土 博樹 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20187537)
古坂 道弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60156966)
東藤 正浩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10314402)
藤崎 和弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90435678)
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Keywords | バイオメカニクス / 生体骨組織 / 応力検出 / X線回折 / 皮質骨 / 結晶配向性 / 中性子散乱 / 平面応力 |
Research Abstract |
本研究は、HApとColの階層的複合構造である生体皮質骨に生じた応力を非侵襲に測定する原理および手法の提案を目的とする。4年計画の初年度である今年度は、以下の事項を実施した。 1)HAp結晶構造解析:牛大腿骨試料を用いて、皮質骨HApのX線極点図を測定し、結晶配向性を部位別に評価した。HAp結晶方位とX線回折原理の関係から、変形状態の回折面と測定結晶格子ひずみの関係を構造解析的に求めた。 2)回折X線二次検出器による測定:二次検出器(イメージングプレート:IP)を用いて、皮質骨表面の平面ひずみを高精度に検出する方法を検討した。 3)HAp結晶有効測定回折角:IPによる回折X線強度プロファイルから高精度に最適回折角を測定する手法を検討した。皮質骨のどのような方向でも検出可能な格子面を詳細に探索した。 4)回折プロファイル形態法によるひずみ測定:骨組織内HApは結晶性が低いため、回折強度が低く、回折波形がなだらかな形状となる。そのためピーク位置を特定できない。そこで、我々は回折波形の全体形状からひずみを計算する手法を提案した。これによって測定精度の大幅な向上が達成された。これをIPによる回折波形に適用した。 5)骨組織ひずみ関係式:X線回折で測定されたHAp結晶格子ひずみから骨組織ひずみを算出する手法を考案した。HApとColの配置、体積比、各弾性率をパラメータとし、マクロ変形とHAp結晶ひずみの関係を検討した。 6)中性子散乱によるHAp,Colひずみ測定:北大加速器パルス中性子源実験施設を利用し、骨組織の中性子回折・散乱実験を行い、特徴的に出現する回折および散乱波形を調査した。
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Research Products
(15 results)