Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津留 智恵子 関西大学, 法学部, 教授 (20194219)
久保 文明 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00126046)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50194048)
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
酒井 啓子 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 教授 (40401442)
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Research Abstract |
本科研の目的は,「9.11事件」以降急速な変容を遂げつつあるアヌリカ・ナショナリズムの実態,およびアメリカと世界との関係を,旧来のアメリ力研究の枠組みを組み替え,研究方法自体の再編成によってより的確にとらえようと志すもめである。本年度は,その目的を遂行するに当たり,分担者間の連続的研究会に加えて,二つの国際的研究集会をシンポジウムを開催した。一つ目は2007年9月29日に開かれた専門家会議"Anti-Americanism:History and Structure"である。元ヨーロッパアメリ力学会会長で現在アムステルダム大学名誉教授のRobKroes氏と米国・テンプル大学教授のDavid Farber氏の基調報告により,ともすれば日米間に閉塞しがちなアメリカ理解を,国際的な「反米」の潮流を全体的に把握することをとおして国際化することが目指された。本会議の成果は,東京大学総合文化研究科附属アメリ力太平洋地域研究センター紀要『アメリ力太平洋研究』8号に掲載されている。二つ目は,2008年3月1,2日の二日間にわたって開かれた国際シンポジウム"American Nationalism and Empire in an Age of Globalization"であり,本科研分担者にくわえて,米国,フランス,イタリア,シンガポールから専門分野も多様な総勢11名の外国研究者を報告者として招き,現代の「帝国」アメリカのナショナリズムの複合的性格をめぐり二日間にわたり活発な議論を行った。これによって従来は十分にとらえきれなかった新しい学問テーマの展開可能性を確認し,それに対応する研究枠組みにまで話が及ぶこととなった。さらに,次年度以降に,この議論を個別的な成果へと結実させてゆくという目標が確認された。
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