2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本における木の造形的表現とその文化的背景に関する総合的考察
Project/Area Number |
19202007
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Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
佐々木 丞平 Kyoto National Museum, 館長 (20144313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 稔 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課, 学芸課長 (20393192)
西上 実 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課, 上席研究員 (40142632)
赤尾 栄慶 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課, 企画室長 (20175764)
久保 智康 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課, 工芸室長 (50234480)
淺湫 毅 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課・保存修理指導室, 主任研究員 (10249914)
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Keywords | 日本文化 / 木彫 / 木製品 |
Research Abstract |
本年度は、研究初年度にあたるため、これまで京都国立博物館が収集してきた京都社寺の所蔵品に関するデータを、将来の公開を念頭に専用のデータベースソフトを導入し、作製のうえ、再整理の上、順次入力していった。基礎的作業ではあるが、樹木を素材・主題とした近代以前の美術工芸遺品を対象とし、その範囲が広い以上、かかるデータの共有は学問発展に貢献する所、大であると考えている。 日本人と木とのかかわりを文明史的な観点で明らかにするという、多分野の研究分担者の専門を昇華して総合的な視野を手に入れる研究を目的とするが、そのための新たな社寺調査先として静岡県を考えた。平安初期仏像彫刻で顕著であるが、東日本と西日本とで様式と用材で差違が見られ、そうした木に対する意識・文化の境界領域が設定されるのではないかという見当のうえで選定したものである。 そのため、必要備品の購入準備を行ったが、仏像などの立体造形物が多いこともあり、表面からの目視からだけでは不可能なデータの収集を可能にするファイバースコープ等がこれには含まれている。 その上で、臨済寺・穂建寺に事前調査を実施した。来年度も継続して、他の寺社も含めて調査を組む予定である。 また、研究分担者は、各自研究日的にそって個人研究を遂行した。この個人研究に際しては、調査も実施し、専門の撮影技師が同行し、大判カメラでの撮影を行なうとともにデジタルカメラによる撮影も行なった。次年度以降に成果が公開できるよう鋭意準備を進めている。
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