2010 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける新国際秩序の形成と国際援助計画の総合的研究
Project/Area Number |
19202018
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 昭一 東北学院大学, 文学部, 教授 (70182920)
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Keywords | コロンボ・プラン / 脱植民地化 / 冷戦 / ヘゲモニー / アジア国際秩序 / 技術移転 / スターリング・バランス / 国連 |
Research Abstract |
本研究は、冷戦体制におけるヨーロッパ国際秩序の再編問題を視野に入れつつ、戦後アジア国際秩序の再編に目を向け、アジアにおける帝国の終焉(脱植民地化)とアメリカによるヘゲモニー支配、アジアの地域連合という新体制への移行過程の特質を明らかにするために、国際的な経済援助計画=コロンボ・プランが国民国家としてのアジア諸国の自立化をどのように導き、新たな体制にどのように編入したのか、その関連性を究明することを目的としている。 当該年度は、最終年度に当たり、コロンボ・プランの計画の策定、実施過程、および結果に関する共同研究の成果について、国際的視点からさらなる多角的な視点や問題点を再検討してきた。特に1960年度前半まで視野にいれ、コロンボ・プランの定着過程とそれをめぐる各国の利害錯綜関係の分析に集中し、6月に関西学院大学で開催された第79回社会経済史学会において、パネルデスカッションを行い、1950年代前半におけるコロンボ・プランの策定過程について報告した。さらに10月には札幌大学で開催された日本国際政治学会で部会報告を行った。1960年前後におけるコロンボ・プランの変容過程について発表を行った。 この二つ研究成果の発表とそれに対するコメントならびに討論によって、研究成果に対する客観的評価と更なる検討課題を確認できたことは、大きな意義があった。 以上の成果をすでに脱稿し、社会経済史学会の支援を受けて英文叢書としてイギリスの出版社と交渉中である。また、邦文書の公刊に向けて、準備を進めている。
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Research Products
(4 results)