2007 Fiscal Year Annual Research Report
滞日アフリカ人の生活戦略と日本社会における多民族共生に関する都市人類学的研究
Project/Area Number |
19202029
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
和崎 春日 Nagoya University, 文学研究科, 教授 (40230940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 素二 京都大学, 文学部, 教授 (50173852)
望月 克哉 (独)アジア経済研究所, 新領域研究センター, 参与 (30450456)
鈴木 裕之 国士舘大学, 法学部, 教授 (20276447)
三島 禎子 国立民俗学博物館, 准教授 (20280604)
松本 尚之 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (80361054)
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Keywords | 都市社会 / エスニシティ / アフリカ人 / 外国人 / 相互扶助 / 生活戦略 / 共生 / 移民 |
Research Abstract |
滞日アフリカ人の生活動態を、在日人口第1位のナイジェリア人、第2位のガーナ人、そして、最近、フランス語圏出身者であるのにもかかわらず、日本で増えつつあるセネガル人、カメルーン人を中心とした生活調査と研究をおこなった。 積極的に日本で集合や互助活動をおこなう在日ナイジェリア人の生活動態に関しては、松本尚之と川田薫が、東京、埼玉、福岡を中心に、その集会活動をめぐって参与観察を繰り返しながら精度の高い調査をおこなった。在日ナイジェリア人のナイジェリア、日本、それ以外を結ぶネットワークを調査するべく、川田が派遣した。在日ナイジェリア人とナイジェリアとアメリカを結ぶネットワークを調査するべくアメリカにて調査を行った。在日ガーナ人のガーナや母村との連携については、阿久津昌三と若林チヒロが現地調査を実施し、かつて日本に滞在した帰国ガーナ人を中心に、日本-ガーナのネットワークの解明を進めた。また、両名は、東京におけるガーナ人とナイジェリア人の棲み分け状況を、清水貴夫が調査したナイジェリア人の多い六本木と比較対象する形で、歌舞伎町に集うガーナ人の集合状況のありようから調査した。在日・滞日のカメルーン人の集合状況では、在日カメルーン人経営の食堂・レストランを中心として集会状況について詳しい調査をおこない、その実態の解明を進めた。その結果、東京近郊の越谷、春日部近辺での中古車ビジネスの実態が明らかになりつつある。さらに、盛恵子と菅野淑を中心に、在日セネガル人の生活動態を、舞踊集団の活動とイスラーム・モスクに集う宗教的共同のあり方をめぐって、詳しい調査を行った。この他にも、上田冨士子を中心に、アフリカ出身者のライフヒストリーの収集・調査も行うことができた。 東京圏・中部圏・関西圏の比較検討も行っており、これを次年度も発展させていく。
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Research Products
(19 results)