2010 Fiscal Year Annual Research Report
「先住民族の権利に関する国連宣言」の国内的実現に係る総合的・実証的研究
Project/Area Number |
19203002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
常本 照樹 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10163859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 雅寿 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90215731)
桑山 敬己 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50288057)
長谷川 晃 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90164813)
辻 康夫 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (20197685)
山崎 幸治 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 准教授 (10451395)
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Keywords | 先住民族 / 国際連合 / 国連宣言 / アイヌ民族 / アイヌ政策 / 北海道アイヌ協会 / 憲法13条 / アイヌ政策推進会議 |
Research Abstract |
「先住民族の権利に関する国連宣言」に関する大きな動きとして、昨年度から本年度にかけて、採択時に反対したカナダ、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアが次々と宣言への賛成を表明したことが挙げられる。その背景には政権交代もあるが、国内法との関係について精査した結果、整合が可能との結論に至ったという事情もある。これによって宣言の権威が一層高まったといえるが、同時に、宣言が国内法と整合しうる限りにおいて実現されうることが再確認されたと言うことでもある。我が国においては、アイヌ政策推進会議のもとで具体的政策の検討が進められているが、その中で研究代表者は、本研究の成果を踏まえ、先住民族政策としての意義を活かすために、国内法の枠の中で国連宣言の内実の適切な実現を図るべきことを指摘した。本年度の具体的研究活動としては、研究分担者とともにノルウェーにおけるサーミ民族政策への国連宣言の影響を現地において調査した。さらに、研究成果の公表の一環として、10月に『日本型先住民族政策の可能性-海外からの視点-』と題する国際シンポジウムを開催し、米欧亜を代表するアメリカ、フィンランド、台湾における先住民族政策の経験を踏まえ、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会報告書」に基づくアイヌ政策を日本型先住民族政策と位置づける可能性及び妥当性について討論したほか、9月に北海道主催の「アイヌフォーラム北海道2010」、10月に北大アイヌ・先住民研究センターと共同で開催したシンポジウム『アイヌ政策の実現に向けて-現状報告とアイヌからの提言-』、2011年3月に日本学術会議とアイヌ・先住民研究センターが共催したシンポジウム『今、アイヌであること-共に生きるための政策をめざして-』などで国連宣言を参照したアイヌ政策のあり層方について報告した。
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Research Products
(25 results)