2008 Fiscal Year Annual Research Report
ダウンスケール気象診断システムの精度向上と高度利用
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19204046
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩崎 俊樹 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (80302074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 剛 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80220317)
余 偉明 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60251716)
大林 茂 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80183028)
菅野 洋光 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農研センター・やませ気象変動研究チーム, チーム長 (30355276)
石井 昌憲 独立行政法人情報通信研究機構, 第三研究部門電磁波計測研究センター, 研究員 (70359107)
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Keywords | ダウンスケーリング / 非静力学数値モデル / デュアルドップラーライダー / 空港気象監視 / 航空機後方乱気流 / ヤマセ / 農業気象情報 / 雲のパラメタリゼーション |
Research Abstract |
昨年度構築した、宮城県を対象としダウンスケールシステム(1.5kmメッシュ)をリアルタイムで毎日運用し、精度評価と利用可能性を調査した。また、日本気象学会秋季大会の公開シンポジウム(地域の詳細な気象と気候の再現を目指して-ダイナミックダウンスケール技術の高度利用-)において、山崎の司会のもと岩崎と菅野が基調講演を行った。この内容は気象学会誌に収録される。 空港気象監視への応用 : 夏の海風と冬の蔵王おろしの解析を通してデュアルドップラーライダー観測システムがメソ気象の3次元構造に大変有効であることを明らかにした。特に、海風に水平ロール状対流を見出し、高解像度数値シミュレーションを検証した。仙台空港において航空機の後方乱気流計測(電子航法研究所所有ライダ使用)を継続的に行うと共に、渦抽出のアルゴリズム改良を行った。また、データ同化手法に基づきライダ計測値を数値流体力学シミュレーションに融合する手法の改良を行い、多断面でのデータ同化から3次元的な渦の崩壊課程のシミュレーションができるようになった。 農業情報への応用 : 清川だしの非静力学モデルを用いた再現実験を行い、鉛直解像度を改良することでドップラーライダーによる観測結果と整合する結果を得た。いもち病発生予察モデルBLASTAMに関して、2008年夏季に日々の計算を行い、ウェブからの情報発信を行った。宮城県におけるいもち病発生に関するデータ収集を行った。2009年度はDS3データを用いた予測計算を行い、いもち病発生状況と比較検討する。 防災情報への応用 : 下層雲のパラメータ化手法について検討した。雲物理過程が台風の発達と構造に与える影響を明らかにした。
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Research Products
(49 results)