2007 Fiscal Year Annual Research Report
チタン酸バリウムナノ結晶のエピタキシャル結合現象を用いた単結晶ピラーの合成と特性
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19206070
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
桑原 誠 Kyushu University, 総合理工学研究院, 教授 (40039136)
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Keywords | チタン酸バリウム / ナノ結晶 / エピタキシャル結合 / 強誘電体 / メソクリスタル / ソルボサーマル / ゾルーゲル / ペロブスカイト化合物 |
Research Abstract |
本年度の主な研究成果を以下に記す。 1)BaTiO_3ナノ結晶粒子におけるエピタキシャル結合現象の発見 水とエタノールの1:1溶液にBa(OH)_2とTi(O^iC_3H_7)_4を等モル添加し150℃で2h加熱処理すると、50nmサイズの粒子から成るBaTiO_3ナノ結晶凝集体(凝集粒子数=数10-数100)が得られた。それらの凝集体の電子回折像がいずれも単結晶的なスポットパターンであることを確認し、数100のBaTiO_3ナノ結晶が結晶軸の方位を揃えて結合した現象を世界で初めて見出した。 2)CaTiO_3ナノ結晶粒子におけるエピタキシャル結合現象の発見 Ca(OH)_2とTi(O^iC_3H_7)_4を用いて上と同じ実験を行ったところ、0.1-数μmの直方体状をしたCaTiO_3結晶から成る凝集体が得られた。この凝集体についても単結晶的なスポットパターンが得られ、CaTiO_3ナノ結晶粒子がエピタキシャル結合現象により成長したことを初めて見出した。 3)BaTiO_3ナノ結晶粒子間のエピタキシャル結合現象 10nm-BaTiO_3ナノ結晶を、KOHを添加した水-エタノール溶液に分散し150℃で2h加熱処理した。KOHの添加量の増大に伴い、エピタキシャル結合している粒子の数が増し、立方形状のBaTiO_3結晶粒子が生成することを確認した。 4)SrTiO_3単結晶基板上へのBaTiO_3単結晶シード層の作製 塗布熱分解法によりSrTiO_3単結晶基板上にBaTiO_3単結晶シード層を作製することに成功した。
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