2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19209011
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
佐々木 裕之 National Institute of Genetics, 総合遺伝研究系, 教授 (30183825)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 光善 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (00217663)
|
Keywords | エピジェネティクス / エピゲノム / DNAメチル化 / クロマチン / マイクロアレイ / 遺伝学 / 癌 / 発生・分化 |
Research Abstract |
エピゲノム解析基盤を確立するため当初の計画通り研究を行い、以下の成果を得た。 (1)抗5メチルシトシン抗体に替えてMBD1蛋白質のメチル化DNA結合ドメイン(MBD)を利用したメチル化DNAの濃縮法を開発した。定量PCR法で抗5メチルシトシン抗体とほぼ同等の濃縮効率を認めたが、マイクロアレイではやや結果が不安定であった。現在、MBDの純度・品質について検討中である。(2)抗5メチルシトシン抗体とマイクロアレイを用いて、様々な発生段階のマウス精巣の生殖細胞について網羅的メチル化解析を行い、メチル化パターンがダイナミックに変化することを見つけた。また、Dnmt3a、Dnmt3Lノックアウトマウス由来のサンプルの解析を開始した。今後、これらのサンプルの結果を比較検討し、ノックアウトマウスの無精子症の表現型に関わる遺伝子座の探索を行う。(3)メチル化DNA結合タンパク質MBD1がヒストンH3の27番目リジンのメチル化を認識するポリコーム複合体と協働して、ヘテロクロマチン形成とHoxA遺伝子群の抑制することを明らかにした。また、癌細胞で高発現するクロマチン因子HMGA1が網膜芽細胞腫因子RBに結合し、RBとHDAC1/2との相互作用を阻害することで、RB依存性のGO停止を解除することを明らかにした。さらに、エピゲノム解析を通して、クロマチンインスレーター結合因子CTCFがコヘーシン複合体と共在することを報告した。
|
Research Products
(19 results)