2009 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の睡眠の質を向上させるための看護介入モデルと生理学的効果の評価指標
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19209067
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松田 ひとみ University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80173847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 元香 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60284642)
久野 譜也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70242021)
檜澤 伸之 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00301896)
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Keywords | 高齢者の生活リズム / 抑うつ状態 / 昼間睡眠 / 夜間睡眠 / 睡眠の質 |
Research Abstract |
今年度は、高血圧症のある在宅高齢者の抑うつ状態と睡眠の関係、活動的な高齢者を対象とした昼寝習慣と夜間睡眠の関係明らかにすることを目的とした。北海道と関東、沖縄の高齢者を対象として生活リズムに対する聞取り調査とアクティウォッチ等を用いた測定を行った。解析の結果、以下のような結論が得られた。 1.高血圧と精神状態との関係 高血圧と非高血圧群に分け、抑うつ状態と夜間の睡眠効率、日常生活内容を比較したところ、次のような特徴が見出された。(1)高血圧があり睡眠効率の高い群は、ポジティブ感情が高く、楽しい会話をする頻度が高いことから、精神状態と社会的交流、睡眠の3者の関係性が見出された。(2)高血圧があり不眠の高齢者は、家族との会話や集の人との人間関係、社会的交流に課題があると考えられた。(3)非高血圧で不眠の高齢者は、活動的な気持ちが低下していることから、社会的交流をもつための支援や睡眠障害への対策の必要性が示唆された。 2.昼間睡眠と夜間睡眠の関係 昼寝は、所要時間が30分未満と30分以上に分けて分析することができた。(1)30分未満は、夜間睡眠の質を良好に維持していると捉えられた。(2)30分以上は、前じつの夜間睡眠の質の低下を補う意味があると捉えられた。(3)30分以上は、就床時刻と昼間睡眠時間に相関関係があり、30分未満を目標に調整することで、夜間睡眠時間の短縮を防ぎ、前日の夜間睡眠による翌日の昼間への影響を少なくすることができると考えられた。
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