2008 Fiscal Year Annual Research Report
オーラルヒストリーの手法によるフィリピン開発主義体制の研究
Project/Area Number |
19252005
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
片山 裕 Kobe University, 国際協力研究科, 講師 (10144403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 隆 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (40092241)
清水 展 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70126085)
中野 聡 一橋大学, 社会(科)学研究科, 教授 (00227852)
リヴェラ テマリオ 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70338284)
アビナーレス パトリシオ 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (60314267)
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Keywords | オーラルヒストリー / フィリピン政治 / マルコス政権 / テクノクラート / テクノクラシー / 開発体制 |
Research Abstract |
第2年度にあたる平成20年度、プロジェクトは軌道に乗り順調に進展した。初年度、テクノクラートの中でも最も著名で現在においても同僚の間に強い影響力をもっているセサール・ビラタ元首相に5回インタビューし、信頼を勝ち得たことにより評判がビラタ氏の同僚でもあった他のテクノクラートに及びインタビュー実施が容易になった。20年度の成果はこうしたインタビューに加えて、マカパガル期の代表的テクノクラートであるシックスト・ロハス氏から、同氏が保有している大統領や他の閣僚との往復書簡、公文書、その他重要文書の寄贈を受け、フィリピン大学中央図書館にJSPSテクノクラシー文書として保管、カタログを作成し、併せて文書そのものをデジタル化する作業を行った。 (1)インタビューの対象者セサール・ビラタ元首相兼財務大臣へ(追加分7回)、シックスト・ロハス元国家経済評議会議長(2回)、アーマンド・ファベリア元大統領行政改革委員会委員長(1回)、プラシド・マパ元予算管理大臣(2回)、ハイメ・ラヤ元予算管理大臣(1回)、マニー・アルバ元予算管理大臣・教育大臣(2回)、ビンセント・パテルノ産業貿易大臣(1回)、国家経済評議会議長(1回)、ワシントン・シーシップSGV監査法人名誉会長(3回) (2)シックスト・ロハス氏から寄贈された文書は500箱、1箱に平均20のフォルダーが入っており、1フォルダーには平均50-70頁の文書が含まれている。この文書すべてについてデジタル化を実施し、カタログも作成した。そのすべてがフィリピン大学中央図書館に保存され、近い将来一般に公開される。 (3)アーマンド・ファベリ氏は私どものインタビューに応じて半年後に逝去されたが遺族から、同氏が保管していた文書をデジタル化してもよいとの許可を得た。ロハス文書とは異なりオリジナルはご遺族に返却されるがデジタル化されたものはフィリピン大学中央図書館で保存される予定である。 (4)ビラタ元首相への聞き取りが完成し、テープ起こしも終了したので、編集作業に入った。平成21年度中にフィリピンで出版する予定である。
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Research Products
(21 results)