2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジア大陸産日本フロラ関連絶滅危惧種の保全と分子細胞遺伝学的・系統学的特性研究
Project/Area Number |
19255004
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
近藤 勝彦 Tokyo University of Agriculture, 農学部, 教授 (00110817)
|
Keywords | アジア大陸 / 日本フロラ関連植物 / アルタイ要素 / 絶滅危惧植物種 / 特性研究 / 保全 / 分子細胞遺伝学 / 分子系統分類学 |
Research Abstract |
8月23日〜9月3日まで、日本側近藤勝彦代表ほか7名が、本科研プロジェクトを遂行するため、ロシア連邦アルタイ山脈植物調査に出かけ、共同研究機関ロシア、アルタイ大学植物学科・南シベリア植物園Sergey V.Smirnov准教授、Maxim Kutszev准教授ほか8名の参加を得て研究を行った。調査、採集して持ち帰った植物は、ユリ科ネギ属、ガンコウラン科、ツツジ科ツルコケモモ、ツガザクラ類、スミレ科Viola altaica,マツ科Pinus sibilicus(小西)、ユキノシタ科ネコノメソウ属、ウメバチソウ属、ユキノシタ属、シソ科(船本)、広義キク属特に海抜3,000m以上の場所に自生するPyrethrum purifilum, Waldhemia tridactylitesから興味ある研究結果を得た(近藤、星)、キンポウゲ科、アヤメ科、ユリ科ユリ属(本橋)、グミ科オブレピーハの変異性(淡輪、梅室)、ラン科、マツ科、バラ科、イチヤクソウ科(石田)などであり、現在各自オーソドックス、FISH、GISHなどの技術を使い、染色体分子細胞遺伝学的、栽培、増殖、戻し導入の技術を開発中である。 一方、2008年12月15〜17日ロシア、モスクワ国立教育大学のIrina V.Tatarenko博士が来日時本研究対象のラン科植物を丹沢・大山山系で調査した。ロシア、アルタイ大学植物学科・植物園のRoman Yakovlev, Sergey V.Smirnov, Maxim Kutsevが2009年1月15日から1月24日まで来日、滞在し、東京農業大学富士農場に宿泊し、毛無山、伊豆半島で植物共同調査を行い、Chrysanthemum pacificum,Liparis krameriなどを対象とした。また、ロシア、沿海州のロシア科学アカデミー極東支部生物・土壌研究所Andrey A.Gontcharovが2009年2月18日から2月25日まで来日、ベンケイソウ科植物を伊豆半島ならびに丹沢山系を日本側メンバーと共に共同調査し、1種がアルタイ山脈に特異的種に相当するという新知見を得た。現在この新知見を分子分類学的研究で確認作業を急いでいる。
|
Research Products
(14 results)