2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍の形態・遺伝子分類の確立-腫瘍の生物活性をよく反映する病理診断をめざして
Project/Area Number |
19300123
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中里 洋一 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10106908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平戸 純子 群馬大学, 医学部, 准教授 (60208832)
佐々木 惇 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80225862)
横尾 英明 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40282389)
石内 勝吾 琉球大学, 医学部, 教授 (10312878)
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Keywords | 脳腫瘍 / 画像解析 / 遺伝子異常 / 病理診断 / 生物活性 |
Research Abstract |
本年度は脳腫瘍の病理病態・細胞遺伝学的観点から、腫瘍の特性解析を進め、現状の脳腫瘍分類の問題点を整理し、治療に役立つ分類案を作成した。 1.関連施設より収集した脳腫瘍症例について臨床病理学的ならびに細胞遺伝学的に解析した。症例はデータベースに登録し、特徴のある症例については学会報告および論文発表をおこなった(Nagaishi, et al. 2011;他6件)。 2.グリオーマについて腫瘍細胞の形態学的ならびに細胞遺伝学的解析を行ない、この腫瘍の組織学的分類に関する問題点を踏まえて治療に役立つ分類試案を検討した(中里2010;他3件)。 3.グリオーマにおけるisocitrate dehydrogenaseの変異について検討した。この遺伝子変異の解析にはLAMP法が有益であることを示し(横尾ら2010)、さらに免疫組織化学的解析ではtissue microarray法が優れていることを示した(Ikota et al. 2011)。この遺伝子変異は低異型度びまん性グリオーマにおいて高頻度に見られることを示し(Kim et al. 2010)、この変異を持たない例ではRB1シグナル伝達系の異常が見られることを証明した(Kim et al. 2011)。 4.脳腫瘍の病理学的研究を進める上で優れた抗体を得ることが重要であることを示し(横尾ら2010)、具体的には松果体のhydroxyindole-0-methyltransferaseに対する抗体が松果体実質腫瘍の解析、分類に有益であることを示した(Fukuda et al. 2010;他1件)。 5.S100 β/v-erbBトランスジェニックラットに発生する脳腫瘍の病理学的解析をさらに進め、発生する腫瘍が脳の幹細胞マーカーを発現することを明らかにした(横尾ら2010;他1件)。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] Alterations in the RB1 pathway in low-grade diffuse gliomas lacking common genetic alterations.2011
Author(s)
Kim YH, Lachuer J, Mittelbronn M, Paulus W, Brokinkel B, Keyvani K, Sure U, Wrede K, Nobusawa S, Nakazato Y, Tanaka Y, et al.
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Journal Title
Brain Pathology (DOI:10.1111/0750-3639.2011.00492.x)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Molecular classification of low-grade diffuse gliomas.2010
Author(s)
Kim YH, Nobusawa S, Mittelbronn M, Paulus W, Brokinkel B, Keyvani K, Sure U, Wrede K, Nakazato Y, Tanaka Y, et al.
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Journal Title
Am J Pathol
Volume: 177
Pages: 2708-2714
Peer Reviewed
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