2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Development of next generation nano-biomaterials by cell surface engineering
Project/Area Number |
19300176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
FUJIMOTO Keiji Keio University, 理工学部, 教授 (70229045)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 細胞 / 組織工学 |
Research Abstract |
本研究では細胞表層における分子認識とシグナル変換に注目し、これらの情報を生み出している生体分子の階層性をマテリアルデザインのモチーフとしている。このような階層性は分子の構造変化や会合・脱会合、あるいは細胞の形態変化や運動の際に見られる細胞骨格系構造体の動的な変化と関係している。従って、これらの挙動を人為的に操作することにより細胞の認識と応答を制御できるのではないかという発想に至った。高次の階層性を持つ構造体はナノレベルでの変動によって情報を伝えるため、マテリアルをナノレベルでデザインすることが有効である。ポリマー鎖はちょうどナノレベルの素材であり、生体システムに作用するようにデザインすることも可能である。以上の点から、本申請ではポリマーを用いた以下の2つの課題に取り組む。 (1)細胞認識を調節するナノバイオマテリアルの開発 鎖の末端にバイオアフィニティ、反応性、あるいは活性化因子を結合させることにより細胞表層に別の機能を持たせるという着想のもとに研究を行う。これは単に表面をシールドするものではなく、細胞同士を同種あるいは異種で凝集させることを可能とする。本研究ではさらに発展させて、特定の細胞を捕らえて作用を与える機能を細胞に付与すること、特定の部位に細胞を集積すること、およびデリバリーすることを行う。さらに、細胞に化学反応性を付与して多様な基材に細胞をパターニングすることも試みる。 (2)細胞機能を制御するナノバイオマテリアルの開発 ナノスケールのマテリアルを用いて特定のレセプターのクラスター化を引き起こすことにより機能を発現できるのではないかと考えた。これを踏まえて、本研究ではポリマー鎖あるいは粒子を用いて細胞のレセプターを操作する(マニピュレーション)ことを行う。このマテリアルは多数のリガンドとレセプターの複合体の集合化を引き起こすことができるため、細胞に人工的な刺激を入力可能であり、機能発現を制御することが期待できる。
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Research Products
(6 results)