2007 Fiscal Year Annual Research Report
メディカルフォトニクスのための近赤外励起発光の応用
Project/Area Number |
19300178
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
曽我 公平 Tokyo University of Science, 基礎工学部・材料工学科, 准教授 (50272399)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 幸夫 筑波大学, 数理物質研究科, 教授 (90198309)
|
Keywords | イムノアッセイ / フォトダイナミックセラピー / 近赤外 / 希土類 / 発光体 |
Research Abstract |
平成19年度は、(1)LIAについてUC発光粒子の合成とその表面修飾による生体環境中での分散性安定性向上を課題とし、また(2)PDTについては、UC発光粒子の表面をアミノ基を有するシランカップリング剤で修飾し、さらにカルボキシル基を有するポルフィリンとアミド結合させることによりUC発光ナノ粒子表面に光活性を示すポルフィリンを共有結合により導入することを課題とした。 (1)ポリアクリル酸とAcetal-PEG-PAMAの二層をUC発光粒子であるErドープイットリアナノ粒子表面に修飾することにより、生理食塩水中での分散安定性が向上し未修飾のものが一時間以内で凝集・沈降するのに対し、二層高分子修飾した粒子は10時間以上安定に分散することを示した。さらにこうして得られる生理食塩水中に分散したErドープイットリアナノ粒子は良好なUC発光を示すことを示した。 (2)UC発光粒子であるイットリアナノ粒子表面にアミノ基を有するシランカップリング剤であるAPTESを修飾し、さらにカルボキシル基を有するポルフィリンであるクロリンを共有結合させた。クロリンは遠心洗浄後も安定に粒子表面に結合し、近赤外励起(980nm)→660nm粒子発光→クロリン赤色発光という経路での発光が観測されたことから、粒子からのアップコンバージョン発光により粒子表面のクロリンを励起して得られる発光が観測できた。従ってクロリンの光活性を保ったままイットリアナノ粒子状に共有結合させることに成功した。
|