2009 Fiscal Year Annual Research Report
体育学部生のキャリアプランニング教育-プログラムと教材の開発
Project/Area Number |
19300210
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三木 ひろみ University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (60292538)
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Keywords | キャリア教育 / キャリアプランニング / 問題解決学習 / 就職支援 |
Research Abstract |
平成21年4月~6月には、大学2年生を対象に、職業決定に対する不安を緩和し、どの仕事でも要求される基本的な力(読む・聞く・分かる、構成・計画する、イメージする、伝える、受けとめる)を身につけることと、模擬面接等の活動を通じて評価する側を体験することで、見られ評価される自分や社会から求められていることを意識することを重視したプログラムを考案し、実施した。その結果、「職業決定に直面して不安になり、情緒的に混乱している」混乱型が減り、「職業の既決を示している」決定型が増えた。また、受講生の記述の分析から、仕事を通じて人や社会とどうかかわるかを考えることで、今の自分や将来の自分のイメージを明確にできたことが分かった。8月~11月には、学会発表やシンポジウムにおいて他大学の教員や企業の人事担当者と意見交換を行い、大学生の社会人教育や新規採用者の育成に関しては、動機づけや、人とのつながりを通じて力を引き出してやること、仕事の見える化やイメージする力の育成が重要であることが分かった。平成21年12月~平成22年2月には大学1年生を対象に、OBOG訪問の準備を表向きの目標とし、ペア・グループ活動、クラス発表などで他の受講生と関わりながら、職業と自分自身について知り、高校3年生だった自分、大学1年生の自分、大学を卒業して働いている自分という過去現在未来の3つの立場から自分について考えるキャリアプランニング教育のプログラムを実施した。受講生の記述から、このプログラムが、現在の大学生活を見直し、将来に向けてどのように学んでいったらいいかを考え直す契機となったこと、幅広い視野で仕事を考えられるようになったことが示唆された。また、他大学でキャリア教育に取り組む教員との情報交換を通じて、就職支援の活動がキャリア教育になるための指導や学習形態、就職課からの情報提供、教員間や教員と職員の協力体制の作り方を工夫する必要があることが分かった。本研究によって、体育系・学部・学科に所属する学生に対して大学教育として行う、様々なキャリアプランニング教育のプログラムと教材を開発することができたと言える。
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