2007 Fiscal Year Annual Research Report
競技スポーツ選手の腰椎2間板変性要因の解明と予防策の立案
Project/Area Number |
19300220
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
金岡 恒治 Waseda University, スポーツ科学学術院, 准教授 (80323294)
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Keywords | 脊椎脊髄病学 / 運動器リハビリテーション学 / スポーツ医学 / スポーツ障害 |
Research Abstract |
競技スポーツ選手における腰痛有訴率(横断調査)・椎間板変性頻度(MRI調査)を明らかにし、競技種目間での差違を解析し、同時に競技種目に特異的な動作を行う際の腰椎挙動・筋応答を解析し腰椎に負荷の大きい、腰痛を引き起こしやすい動作を明らかにすることを目的に調査を行ってきている。 ・これまでに成長期の競技スポーツ活動による腰痛有訴率の違いを解析し、成長期により長く競技スポーツに参加することにより腰痛経験者数が多くなることを明らかにした。 ・競技種目毎の腰椎椎間板変性頻度を解析し、これまでに野球、競泳、陸上トラック競技、剣道、サッカー、バスケットボールおよび同年齢のコントロールを対象に調査を行い、野球と競泳に変性頻度が多いことを明らかにしてきたが、引き続き、ウエイトリフティング、ボート競技などについても調査を実施し、対象種目を増やす予定である。 ・競泳、野球(バッティング)、ボクシングを対象として動作時の腰椎挙動解析を行い、同時に体幹筋の筋電解析を行いそれぞれの挙動に及ぼす体幹筋の影響を解析してきた。 ・腰痛予防に効果があるとされる腰部安定化トレーニングにおける体幹筋の筋活動状態を明らかにするため、腰部安定化トレーニング時の筋活動をワイヤー筋電図を用いて測定した。10名の健常成人男性に対して、表面電極を腹直筋、外腹斜筋、腹横筋(内腹斜筋)、多裂筋、脊柱起立筋、ワイヤー電極を両側の腹横筋、右上位多裂筋(L1高位)、両側下位多裂筋(L5高位)に使用し、さまざまな安定化トレーニングを行わせ、各試技間での筋活動を比較しより効果的な運動方法を模索している。 以上のように、同一の競技スポーツを長年実施してきている'高運動負荷群'を対象としてある一定の腰椎挙動・負荷が椎間板変性・腰痛に及ぼす影響を明らかにするべく多方面からの調査を行っている。これらの結果からより有効性の高い腰痛予防体操を考案していく。
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Research Products
(3 results)