2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規高運動習性動物モデルを用いた運動習慣形成メカニズムの解明
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19300222
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中屋 豊 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50136222)
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Keywords | 運動 / インスリン抵抗性 / 海馬 / 心肥大 / 交感神経 / 脂肪細胞 / カルシウムチャネル / β遮断薬 |
Research Abstract |
1)純系の確立と供給システムの整備 SPORTSラットをさらに交配を続け純系を確立し、他の研究グループと共同研究を開始した。本ラットを用いて、(1)安静による筋肉萎縮機構とSPORTSラットにおける抑制機構、(2)ペプチドホルモンによる運動と食欲の制御、(3)SPORTSラットにおける心筋の収縮機構、(4)心房内血栓の形成メカニズム、などを本ラットを用いて研究した。 2)安静下における筋萎縮、運動による筋肉の変化について共同で研究を行った。本ラットが安静下(無動拘束下)でも、コントロールラットに比べユビキチンリガーゼの発現が少なく、筋肉の分解が抑制され筋肉の萎縮が少ないことが認められた。 3)SPORTSラットの高脂肪食による肥満抑制 SPORTSラットでは、もともとコントロールラットに比し、体脂肪が少なく、体重が軽い。脂肪負荷によっても体重増加、脂肪蓄積は少なく押さえられた。このメカニズムとして、交感神経緊張亢進による脂肪合成の律速酵素であるacetyl-CoA carboxylase(ACC)の活性化によることを明らかにした。これらの結果はこの交感神経-ACC経路が抗肥満治療薬のターゲットとしても有用であることを示した。 4)運動亢進に対するグレリンの効果 SPORTSラットでは血清および胃のグレリン濃度が低下していた。SPORTSラットにグレリンを投与することにより、摂食量が亢進したと共に、自発運動量の低下がみられた。また、この作用に対してオビスタチンは自発行動を抑制したが、摂食は抑制しなかった。
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Research Products
(9 results)