2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300234
|
Research Institution | Foundation for Advancement of International Science |
Principal Investigator |
林 隆志 Foundation for Advancement of International Science, バイオ研究所, 研究員 (80399328)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 和雄 財団法人国際科学振興財団, バイオ研究所, 研究員 (70110517)
林 啓子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50156436)
河合 徳枝 財団法人国際科学振興財団, 研究開発部, 研究員 (50261128)
|
Keywords | 笑い / PCR / トレーニング / 心理 / 脳波 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
笑いが心身の健康に良いという報告は多いが、その効果には個人差がある。本研究では、その個人差が笑い対する感受性の違いに拠るのではないかという仮説に基づき、笑い易い体質作りのためのトレーニング法を考案・実施し、その効果を生理学的、分子生物学的に検証することを目的とした。被験者を2群に分け、一方の群は表情筋のリラクゼーション、腹式呼吸、快感情イメージ想起をガイドする笑いトレーニング用DVDに従って1週間トレーニングをしてもらい、他群は通常の生活をしてもらった。トレーニング介入期間の前後においてコミックビデオ「Mr.ビーン」を30分間鑑賞してもらい、脳深部(生命維持中枢部)活性を反映する脳波・α2帯域成分の相対的な増減率を求めた。介入後のビデオ視聴で、同成分が相対的に増加する被験者(有効群)において発現変動する遺伝子、並びに有効群と無効群(相対的に減少する被験者)の介入前平常時において発現に差がある遺伝子をDNAチップ法により抽出し、遺伝子オントロジー解析を行った。前者を「笑い易さを反映する遺伝子」、後者を「笑い易さを既定する遺伝子」と定義した。解析の結果、両者においてUp-regulateされた遺伝子が高頻度で割り当てられたTermは免疫関係でり、Down-regulateされた遺伝子が割り当てられたTermには癌に関連するものが多かった。これら遺伝子のうち、18遺伝子(免疫関連:14,癌関連:4)を定量PCR法により被験者毎に増減を解析した結果、14遺伝子でDNAチップ法の結果を再現した。なお、イムノグロブリン遺伝子(IGKC,IGHA1、IGHG1)は、トレーニング有効群の全測定ポイントにおいて高発現量を示していた。
|
Research Products
(4 results)