2007 Fiscal Year Annual Research Report
老年症候群の複数徴候保持者の徴候改善を目指す包括的介護予防プログラムの効果検証
Project/Area Number |
19300236
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
金 憲経 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究副部長 (20282345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 隆雄 東京都老人総合研究所, 副所長 (30154545)
吉田 英世 東京都老人総合研究所, 研究副部長 (00242735)
大渕 修一 東京都老人総合研究所, 研究副部長 (50265740)
權 珍嬉 東京都老人総合研究所, 研究員 (50415494)
石垣 和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Keywords | 老年症候群 / 複数徴候 / 介護予防 / 転倒 / 尿失禁 / 生活機能低下 / 外出頻度低下 |
Research Abstract |
大都市部在住70歳以上の男女高齢者1,484名を対象に、老年症候群の有症状況について総合的に調査し、老年症候群の複数徴候保持者の特徴を詳細に検討した。老年症候群の複数徴候保持者の割合は14.0%で、内訳は「転倒+尿失禁」3.8%、「尿失禁+外出頻度低下」3.2%、「転倒+外出頻度低下」1.8%、「転倒+尿失禁+外出頻度低下」1.4%、「IADL低下+外出頻度低下」1.2%、「尿失禁+IADL低下」0.9%、「尿失禁+IADL低下+外出頻度低下」05%、「転倒+IADL低下」0.4%、「転倒+IADL低下+外出頻度低下」0.4%、「転倒+尿失禁+IADL低下」0.3%、「転倒+尿失禁+IADL低下+外出頻度低下」0.3%であった。複数徴候保持者と健常者の身体機能を比較したところ、複数徴候保持者は筋力(握力、膝伸展力、内転筋、足背屈力)、歩行機能(通常歩行速度、最大歩行速度)、バランス機能(開眼片足立ち)が有意に低い値を示したが、BMI、血清アルブミン、総コレステロールには有意差が見られなかった。さらに、複数徴候保持者は高血圧、脳卒中、心臓病、糖尿病などの既往歴を有する者の割合が有意に高かった。一方、複数徴候保持者の健康度自己評価は低く、転倒恐怖感、体の痛みを有する者の割合は有意に高かった。また、複数徴候保持者はTMIG indexの下位領域である知的能動性障害44.2%(健常者29.7%)、社会的役割障害52.4%(健常者31.3%)と非常に高かった。これらの特徴を有している複数徴候保持者の徴候改善を目指す介入プログラムの提供が今後の課題と言える。
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Research Products
(5 results)